case
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- 自己紹介 最近は大体艦これについて呟いています
2017年01月30日(月)
youtu.be/0nUADMhYO1c
ミニガンv.s.AR500防弾プレート
見るべきは、普通弾が当たった後、真横に砕けた弾丸材料が飛ぶところ。セラミックスではそれが殆ど起こらない、鉄系だからこその恐ろしい現象、かな。
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posted at 00:18:15
非公開
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200RT 口で噛んではおりません 巫女さんが描かれた「聖地の酒 巫女ラベル」、飛騨の酒蔵から発売 nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/17... pic.twitter.com/Ki7lD2rvc8
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posted at 09:15:48
写真は昨日マリーアントワネット展で購入したポストカード。
必要のある時以外は軽装で済ませようとしたらしく、そのモチーフがFGOの水着マリーにも取り入れられてることがすぐにわかったのでこれに決めた。 pic.twitter.com/KhYPxqMGns
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posted at 14:05:56
ずっとずっと昔に予言された、運命の勇者（ひと）をずっとずっと探してる。
不死の心臓に、聖剣を突き立ててくれる勇者（ひと）。
茨が囲む黒い城の、永劫の玉座に、たどりついてくれる（勇者）。
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posted at 21:25:10
ヒロインの正体が黒い茨の城にある玉座に座った巨大な翼と角と牙と爪と鱗を持った半人半龍の魔王で、かたわらにはは死神の鎌を千本集めて打ち直した地獄の段平を置き、足元には冥府の瘴気と毒気がこごって生まれた三首の狼がうずくまってるんだけど
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posted at 21:29:16
運命を告げる三人の仙女が、かつて予言する。
「銀の聖剣をたずさえた勇者が心臓に刃を突きたてるまで、斃れることはない」
茨からは次々に棘だらけの怪鳥や妖獣や、心なき兵士が生まれ、軍勢を為して四方に攻め広がっていく。城主の体は茨とつながっていて、殺戮の光景は無限に流れ込んでくる
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posted at 21:32:59
魔王はまあ仕方ないから、せいぜい勇者がやってくるまで待とうと思っていたんだけど、百年経っても二百年経っても、巨人退治の騎士も、悪魔をだました魔導師も、邪神の財宝を盗んだ盗賊も、みんな途中で失敗するか諦めるかして城まで到達しない。
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posted at 21:35:32
そうこうするうち茨は城のまわりを七巻きもし、四つの新たな支塔を築き、それぞれ姿かたちの異なる守将のようなものを作り出す。難易度が時間経過で上がっていく。中ボスかよ。
「おいおい」
と思うんだけど、魔王の心の片隅にある死への恐怖、孤独への怯えがひとりあそび、ままごとのように
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posted at 21:38:12
あらゆる恐ろしい災いを生み出していく。やがては茨が黒い大輪を咲かせ、花粉が風に乗って広がる。それらははじめはくしゃみと咳、目のかゆみをもたらし、やがては窒息と炎症による死を頻発させる。
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posted at 21:39:42
魔王は
「しょうがねえな」
と思って百年ぶりに身じろぎすると、全身にへばりついた茨を引きちぎりながら、段平をとって己の首を一打ちに叩き落とす。だが床に落ちた頭は転がりながら元の場所に戻る。
「無駄ですよ」
足元で寝ていた三つ首の狼が告げる。
「運命には逆らえない」
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posted at 21:41:31
「でもさあ。このままでとあれじゃない。余を斃せる勇者が生まれる前に人間とか皆滅びちゃわない？」
「だとしても、予言の過ちではありませんから」
「まあじ…」
魔王はまた茨の化物が送ってくる殺戮の音と匂いと光景と熱と寒さを感じる。百の百倍の百倍もの数の悲劇
「いや滅ぶってこれ」
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posted at 21:44:18
茨の花粉がもたらした疫病で、滅びた村。むごたらしくも、感染を恐れた王国の騎士団が火を放ったのだ。燃える景色の中で、若い父親が泣きじゃくる赤ん坊を抱いたまま事切れている
「きっついきっつい…これきっついって…」
魔王が一瞥すると、狼はもう話は済んだとばかり居眠り。
「えっと…」
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posted at 21:46:14
「いやーこれはね…おかしいからやっぱ…力の釣り合いがとれてないでしょ…」
魔王は千もの絶望から心を閉ざし、意志を一つに集中させる。もっとも若い茨の枝の先。他よりもひときわ大きな蕾をつけた先端を、段平でひとなぎ、宙に舞ったまだ柔らかい棘の塊が、次第にねじれ形を変える。
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posted at 21:48:33
茨の乙女。漆黒の髪と漆黒の膚、漆黒の瞳、飾りのように閉じた蕾をつけた。
「お前は余、世はお前。ゆけ。我が分身、我が魂…しばしさらば、私の体」
がらんどうのようになった魔王の巨躯に、みずみずしい肢体を持つ娘は一礼すると、茨の鳥を一羽とらえ、その背にまたがって一路人間の土地へ。
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posted at 21:51:22
はばたきひとつするごとに、時と空をすりぬけて、たどりつく。
運命をたばかり、予言をだまし、幼い赤子の命を救い出す。
「坊主。救ってやった恩を返せよ。お前は余を…私を…ちゃんと殺す勇者になるんだ」
抱きあげて、そう告げると、嬰児は急にきゃっきゃと笑いだす。
とまどう乙女。
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posted at 21:52:59
茨の化物が見せる殺戮のちまたには、決してあらわれない、ほがらかな声。
「…悪く思うなよ…悪く思わないで…いや…思っていい…余は…私はお前の敵だからな…ちゃんと…倒せよ」
乙女は燃え盛る村をあとに、赤ん坊を抱いて旅立つ。人間の国へ。もう茨から生まれた仲間は連れてゆけない。
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posted at 21:55:09
赤ん坊を育てるのにちょうどいい男がいる。かつては勇者をめざし、聖剣の眠る場所へあと一歩まで迫った王の腹心、最強の騎士。茨の化物を何度となく打ち破った人物。こいつこそはと期待したが、伴侶の死で心が折れ、今は酒浸りの暮らしを送っている。
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posted at 21:56:41
「騎士殿。どうかこの子を育てて下さい。きっと勇者になります」
「…なよやかな姿をしても、俺にはお前の正体がわかるぞ化け物め。とうとう人間をまねるようになったか」
「さすがは騎士殿…つーかお前がもうちょっと根性出してれば」
「なんだと…」
「こっちの話です…どうか」
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posted at 21:58:18
「この子に勇者としての道を示して下さい」
「ふざけるな…！！どういうたくらみだ」
「うるせえなやり直す機会をやるつってんだ！やらねえなら子供は今すぐここで殺す！！」
騎士はすばやく立ち上がり、剣を抜く。
「その子に手を出すな」
「そうだそれでいい。腐りきってはいないようですね」
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posted at 22:00:19
乙女は口調をあらためて微笑む。
「まったくあなたがた人間は手がかかる。それではお願いしま」
引き渡そうとすると赤ん坊が泣きだす。火がついたように
「ちょっ…こら…泣くな…泣くんじゃありません…お前は人間の騎士のもとで…私は…敵だから…ね？泣かないで、泣かないでったら」
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posted at 22:02:16
騎士があきれて見つめる。
「お前は…なんなんだ化け物…」
「うるせ…うるさいですね。いないないばー…いないないばーっ…うん…時々会いに来るから…ね？言うこと聞いて…ね？あんな酒くさいおじちゃんに預けるのは不本意だけど…一応人間の中では一番強いから…ね？ね？」
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posted at 22:03:51
「しっかり育てて下さい。あ、あとおしめはちゃんとかえて。けっこうあせもができやすい子だから」
「だからなんなんだお前は…」
「お願いしましたよ！いいですね！」
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posted at 22:05:08
騎士の養子はすくすくと育つ。時々、黒い乙女がやってくる。年を取らない美しい姿。だが瞳には疲れと悲しみを隠しているけれど、少年と出会うとやわらいだ笑みを浮かべて、ひとときくつろいだようすを見せる。
養親はうとましそうだが、少年はとても好きだ。
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posted at 22:06:51
「勇者になる準備は進んでいますか」
「うーん」
「どうしたんですか？」
「勇者ってならないといけない？」
「いけないですよ。魔王はとても悪いやつです」
「そうかなあ」
「悪いやつです」
「ちがうきがする」
「悪いやつです。もし、お姉さんが魔王にさらわれたらどうします」
「えー」
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posted at 22:09:27
「おねーさんは魔王にさらわれないと思う」
「なんでですか」
「なんとなく」
「今この瞬間にもたくさんの人が魔王の軍勢に苦しめられているんですよ」
「うーん」
「皆を助けましょう」
「でも…」
「なんですか…」
「ううん。いいよ…」
「うんうん。それでこそ勇者です」
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posted at 22:11:01
「あのさー」
「なんですか」
「あのさー、あのさー、なんかさー」
「はっきり」
「勇者になるよりさー、おねえさんと一緒にいたい、って思った」
「…それは…えーと…」
「だめだけどさー」
「えーと」
「あれ？ごめ…んなさい？」
茨の乙女は目元をぬぐう
「涙を流す作りじゃないのに」
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やがて旅立ちは訪れる。物語は始まり、さびついていた運命の歯車は回りだす。聖剣は岩室でおごそかにうなり、茨の城で眠りについていた狼が身じろぎする。
三十六まで増えた守将は、棘と蔦とをざわめかせる。
終わりにむけて、少年は歩き始める。
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posted at 22:16:53
「今度の敵は蜘蛛のできそこないのような姿。なんと醜い！」
「うーん」
「また、うーん、ですか」
「なんか。おねえさんの、指みたいで、きれいだ思う」
「私の指はあんなに出来悪くありません！ほら、ほら！」
「うん。おねえさんの指のほうがきれい」
「でしょ？あ、そうじゃなくて」
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posted at 22:39:17
溜息をつく乙女。うっとうしそうな騎士。
「なんだ」
「あなたの教育方針に苦言を呈しに来ました」
「あいつはよくできたやつだ。まだ小さすぎるが」
「時間がないんです。もうすぐ茨の城は次の花粉をはなつんですよ。それよりもです」
「なんだ」
「あの子が敵を倒すたびに悲しそうなんです」
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「…倒せてるなら問題ないだろう。大人だってそうできるもんじゃない」
「問題ありますよ。今はいいですが、いつかつらくて手が止まってしまうかもしれないでしょう。ちゃんと茨の化物の邪悪さを言い聞かせたんでしょうね」
「まあさわりはな」
「よもや甘っちょろい平和の教えなぞ…」
「あのな」
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「あいつが敵を倒すたびに落ちこむ理由ははっきりしてるだろうが」
「ですからあなたの教育方針が」
「お前だ。お前だよ化物。あいつは、お前とほかの化物どものあいだにつながりがあるのを、どこか似てるのを、察してるんだよ。だからつらいんだろ」
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「なんのことだ？余は…私はぜーんぜん」
「ばればれなんだよ。人間はな、特にあいつみたいな子は、自分が好きな相手のことはなんでも気になるし、ほんのささいな心の動きさえ見逃さないもんなんだよ」
「好きとか、何言ってるのか、私は別にただその運命の」
「運命なんぞあいつにはどうでもいい」
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posted at 22:48:02
「あいつが戦ってる理由も、皆のためとか、俺が教えたからじゃない」
「へえ」
「お前のためだ。お前がそうしてほしいと願ってるからだ」
「ふーん」
「…情知らずの化物めが」
「ふふーん」
「帰れ」
「言われなくても」
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posted at 22:51:48
