りか(@greenhouse_rika)/Page 7

13年11月20日

「でもなぁ、それ、子供のおもちゃみたいなもんだぞ？託生が気に入ってくれてるんなら、もっとマシな入れ物で作るからさ」
「やだ」
「託生」
「………初めて幸せという感情を教えてくれた大切なものだから、バラバラになっても持ってる」
「託生………」

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posted at 05:21:20

13年11月20日

「いつまで持っている気だ？」
「ずっと」
「いいかげん蒸発するぞ？」
「蒸発してもいいよ。ペットボトルは残るだろ？」
「ポリエチレンテレフタラートだって、いつかは劣化するんだし。今まで、よく持った方だ」
「もう、いいじゃないか。置いてたって」

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posted at 05:21:08

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2013年11月18日(月)

13年11月18日

「来るもの拒まずの海千山千だったって言ってたよね（ぼそぼそ）」
「どうした、託生？」
「ギイってさ」
「うん？」
「バイだよね？」
と言われて、コーヒーを吹き出して焦っているギイが、ちらちら。

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posted at 16:07:46

Permalink - 2013年11月18日

2013年11月17日(日)

13年11月17日

記念撮影♪ p.twipple.jp/CvyD2

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posted at 09:48:45

Permalink - 2013年11月17日

2013年11月14日(木)

「………副総帥夫人ってのは、どんな方なのですか？」
「隠れて見たところ、副総帥を尻に引いておられる方です」

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posted at 20:19:12

夫人の状態によっては容赦なく連れ出していいときと、さっさとお姉さまの笑顔を取り戻しがやれという、両極端な行動があるらしく、どうも、こういうパーティでは副総帥がピリピリしているようですよ」

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posted at 20:18:58

「えぇ。ですから、ファンクラブの第一条に「お姉さまの笑顔を守るために、テキトーに崎副総帥を扱うべし」という項目があって、

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posted at 20:18:36

「なにやら、タクミ・サキファンクラブなるものが存在するらしく、崎夫人自身、フェミニストの中のフェミニスト。崎副総帥を足蹴にしても、女性を大切にするようで」
「レズ……では、ないんですよね？ご結婚されてることですし」

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posted at 20:18:07

「今日は、若い娘達が多いですな」
「崎夫妻が出席されるらしいですぞ」
「あぁ。崎副総帥目当ての娘が多いってことですな」
「いやいや、逆です。副総帥夫人目当ての娘が多いらしいんですよ」
「………は？」

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posted at 20:17:48

Permalink - 2013年11月14日

2013年11月07日(木)

「こっちのこと。さて、冬になったんだから、ストーブつけて、ギイ君が暖めてあげよう」
「わわっ」
「どこにも行かない。ずっと側にいるからな」
「………うん」

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posted at 11:27:15

「託生………ストーブに抱きつくのなら、オレに抱きついてくれないか？」
「ストーブはどっかに持って行かれるかもしれないけど、ギイはどこにも行かないだろ？」
「…………」
「ギイ？」
「お前、なにも考えずに言ってくれるんだもんなぁ」
「なにが？」

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posted at 11:27:04

「で、でも、正式に冬なんだから、ストーブつけてもいいよね？」
「ふぅん、じゃ、立春になったら消すんだ？」
「………立春っていつ？」
「２月３日。へぇ、節分と重なるんだな」
「２月３日？！冬の真っ只中じゃないか！無理、絶対無理！」

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posted at 11:26:50

「今日は立冬なんだって」
「そろそろ冬支度を始めましょうってことだな。託生にはあまり関係ないみたいだけど」
「なんだよ、それ」
「お前、オレがいない間、電気ストーブつけてるだろうが」
「え、知ってたの……」
「わからないはずないだろ？部屋に入ると、妙に暖かいんだから」

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posted at 11:26:34

Permalink - 2013年11月07日

2013年11月01日(金)

なにか間違ってないか？託生の両腕はオレのものだぞ？勝手に連れて行くんじゃない！
てか、託生！
もう、これ以上、誰彼構わず笑いかけるんじゃない！

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posted at 20:04:44

なんて言われて、驚きつつも懐いてくれる娘を無下にすることはできなくて。
それは、まるで日本の某歌劇団のファンのようだ。
そして、今では招待される場所場所で、あっという間に囲まれる託生。

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posted at 20:04:33

鬱陶しい娘の襲来にうんざりして、片手で追い払おうとしているオレに気付いた託生に睨まれることが数知れず。
でもって、オレのフォローをしている間に、いつの間にか、ターゲットがオレから託生に移動していることに気付かず、
「お姉さま」

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posted at 20:04:22

託生はフェミニストだ。
女性は守らないといけない存在だからと、自分のことは棚上げで、どこででも気を使っている。
あぁ、夫婦で招待されたパーティー……は表向きで、自分の娘をオレの愛人にでもさせようとしているような状態でも、だ。

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posted at 20:04:08

簡単に出来るからお前らプリン作れよ！ hijikisokuhou.doorblog.jp/archives/73861...
これは、簡単だわ。

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posted at 09:11:05

Permalink - 2013年11月01日

2013年10月30日(水)

言うなり濃厚なキスを仕掛け、舌を絡ませたオレの背中を、託生の手がすーっと撫で上げた。
「同じだね、ギイ」
口唇を触れ合わせたまま悠然と微笑んだ託生に、オレは一瞬で煽られた。

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posted at 20:51:39

「それを追求して、オレが欲しいとかなかったのか？」
「うん。全然」
あっさり、ばっさり言われて、力が抜けた。
オレは、出張中、四六時中、託生が欲しかったぞ！
キョトンとオレを見ている託生に、まだまだなのだと思い知った。
「託生」
「なに？」
「オレは、落ち着いてない」

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posted at 20:51:28

「託生くん？」
「あー、やっと落ち着いた」
「は？」
にっこり笑った託生は可愛いが、この中途半端に置き去りにされたオレをどうしろと？
「ギュッてするの習慣みたいになっていたみたいで、出張に行っている間、落ち着かなかったんだよね」
「ぎゅっ？」
「うん、そう」

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posted at 20:51:17

「ギイ……」
「ん、なんだ？」
振り向いたと同時に、託生がべったり抱きついてきた。
条件反射で、背中に回ったオレの腕と、超元気になる下半身。
なのに、ついっと下半身を離し、その分重力に誘われた上半身がオレの肩にかかり、右足を後ろに下げ託生を支えた。
「託生……」
「うー」

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posted at 20:51:05

Permalink - 2013年10月30日

2013年10月26日(土)

13年10月26日

口唇を合わせ、誘われた遊びに戯れ、彼を引き寄せた。
重ねた口唇が「積極的だな」と笑う。
「……ぼくだって、我慢限界だから」
余裕があったのは、そこまで。
茶色の瞳が熱く変化したのを見た瞬間から、ぼくは……ぼくの体は輪郭を無くした。

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posted at 21:09:15

13年10月26日

「なぁ、託生」
「うん、なに？」
「お前、いつの間に、そんな技を身につけたんだ？」
「そんな技って？……わっ！」
「オレを悶々とさせつつ、我慢限界まで色気を増大させる技」
「………ギイ、落ちたんだ」
「このやろ。……あぁ、落とされたよ。覚悟しろよ」
「望むところ」

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posted at 20:58:16

Permalink - 2013年10月26日

2013年10月09日(水)

「あぁ、深く考えても理解はできないと思うぞ？」
「そういうもんか？」
「お袋にとっては、そういうもんらしい」

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posted at 20:45:09

「……へ？」
「それだけ心地よい音楽を奏でているってことだろ？」
「うん？そう言われれば、そういうことかな……」
「だから、遠慮なく寝てくれ。お袋、喜ぶから」
「なにかが違うような気がするんだけど、それは俺の気のせいか？」

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posted at 20:44:57

「招待してもらって、すごくありがたいし、お前の母ちゃんに会えるのも嬉しいんだけど」
「なんだって？」
「俺、たぶん寝ちまうような気がするんだよ」
「は？」
「だからさ、すごく失礼なことしてしまうだろうから、申し訳ないけど………」
「寝ているのを見ると、嬉しくなるって」

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posted at 20:44:44

「ハリー、これ」
「ん、なんだ？」
「お袋のコンサートがあるんだ。それで、ハリーに来てもらいたいからって、チケットを預かってきた」
「………あのさ、お前の母ちゃんってバイオリニストなんだよな？」
「あぁ」
「クラシックの」
「そうだな」

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posted at 20:44:35

Permalink - 2013年10月09日

2013年10月08日(火)

手のひらで、口唇で、絡む足さえも、託生を感じているのに、まるで霞のように消えてしまいそうな恐怖感。
また暗い闇に吸い込まれそうになり、抗うようにオレは託生を求めベッドに沈んだ。

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posted at 07:07:39

「汗かいたのなら今更だよね」
「え………？」
汗で冷えたオレの頬に手を伸ばし、託生が囁く。
首筋に託生の熱い吐息と柔らかな口唇の感触を感じたとたん、すがるように引き寄せ、自分の体の下に引き込んだ。

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posted at 07:07:30

繰り返される絶望感。心が空になり、オレの体がただの器のように感じる一瞬。
「ギイ？」
「ちょっとシャワー浴びてくるよ。起こしちまって悪かったな。託生はこのまま寝てくれ」
ベッドをおりようとしたオレの上に託生が滑り込むように乗り上げ、オレの肩を押し戻した。
「託生？」

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posted at 07:07:21

「なにか、怖い夢でも見た？」
「…見ていたかもしれないが、覚えてない
「そういうことあるよね。目が覚めたと同時に忘れちゃうの」
邪気のない表情に、心配ないと微笑み返す。
しかし、オレが忘れるわけがない。託生がゼロ番を出て行くあの光景を、今まで何度も夢で見、何度飛び起きただろうか。

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posted at 07:07:07

どうして、ここに？
そう口に出そうとして、うっすらと現実を思い出す。
心配そうに揺らぐ瞳はあの頃と同じなれど、薄暗い部屋に暗順応してきた視界に映るのは、十年の時を経てこの腕に戻ってきた託生だ。
………あぁ、そうだ。今、託生はここにいるんだ。

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posted at 07:06:55