にぎもち
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2023年07月19日(水)
ものを作る人たちや、創作そのものへの強い憎しみは。もしかしたら、「表したい何か」を表出できないできた、苦しみの果てのものかも…とも思う。長く愛されてきた庭を焼き払って、そこに流行りのものを植えたいというような思いは。きっと、復讐と欲望を同時に叶えているのだろうから。
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posted at 02:24:23
町並みも、食品も、ドラマも。長く愛され、続けてこられた作品、商品に対して。「古い」というのは誰でも言えてしまう。古いものが悪いわけではない。古いものが、古いだけでもてはやされるわけでもない。長く続けられている、そこには維持運営も含めての工夫や発明があり。それもまた創作なのだろう。
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posted at 02:28:59
幼い子供たちを遊ばせると、まず破壊から始まるという。積み木を積むのではなく、まず積み上げられたものを壊すところから。おもちゃを扱えるようになるのは、自分の手がどのように動かせるかを理解してから。にぎる、おく、かさねる、くみあわせる…「自分」をよく知ってから、ものづくりは始まる。
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posted at 02:33:05
「自分」を知りつくすということは、ないだろうけれど。それでも、苛立ちや怒り、憎悪がどこから来るのか？腹の奥にある、煮えたぎるものは何なのか？それらを理解していこうともがく中で、言葉は生まれ、歌は生まれるのだと思う。怒りが強いならたぶん、そこに創作の炉があるのだろう。
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posted at 02:37:55
知りに行く先を「自分」から切り替えて、他のものにしていく人たちもいる。「世界」や「人々」、「事件」や「時代」等。知っていくことで、それらは鮮やかに色づいていく。のっぺりとしていたものが、立体的になってくる。わかっていくところに、またわからないことが見つかり、心が動く。
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posted at 02:41:41
人の積み木を壊したところで、自分の作品にはならない。他の人の作品や生き方、文化や国…何を否定し、破壊してもそれは、自分の作品や文化にはならない。攻撃して奪うことや、騙してかすめ取ることは、ものづくりの道とは真逆にあるように感じている。
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posted at 02:54:32
作れるようになることで、「自分」や「人々」や「世界」を知っていくのか。それらを知っていくから、作れるようになるのか。どちらもあると思う。創作活動はたぶん、会話に近い。声にならぬもの、知らず通り過ぎていくもの。そうした、わからぬものとのお喋りの副産物として何かが生まれてくるような。
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posted at 03:01:35
知らない人間たちの方が残酷に振る舞うというのも、そういうことなのだろう。作っていく手間や、作られたものを維持していく工夫。それらの活動を支えていく技術の取得――そこにかかった時間と労力とを知れば、「古い」「壊せ」の破壊の道には行かない。
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posted at 03:10:19
