ススミハジメ
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- 自己紹介 どこかでなにかをしてる人、あるいは老害おじさん。趣味は読書と音楽です。私的な持続的興味は「人間の身体的限界性=創造性と観測の限界」「モナドと波の思想」「不可知の存立」の三事です。 http://note.mu/susumihajime
2022年07月08日(金)
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故人のPCを開けるのは親族以外はタブーだと思う。
しかし遊戯王が最後に残したものはなんだったのか。
おそらくそこに収められているのは羨ましくて勿体ない「才能」というカードに違いない。
長文失礼しました。
黙祷ー。
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posted at 11:32:18
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一人で〆切もないのはいいぞ、と笑っていた。
元々アニメーター志望だったから原点回帰なのかもしれない。
きっとかずおさんは求められて嫌でも忙しくなるだろうからそれまでゆっくりするといいよ、とマンガ君も笑っていた。
ふと思う。
何故あの時作りかけのアニメを見せてもらわなかった?→
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posted at 11:32:18
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そんなことあるのかよ、あるんだよ、と二人で大笑いしたが実は仰天していた。
スタッフは四、五人いたはずだ。
その数だけスピンオフって聞いたことないからだ。
スタッフを世に出すことを責任としていとは漢気のある人だ。
知らない一面だった。
今(当時)はPCでコツコツとアニメを作っていると言う→
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posted at 11:32:17
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「俺は責任を果たしたよ、漫画に思い残すことはないよ」
「ファンは待っているよ」
「アシスタント全員に連載を持たせてあげられた。しばらく一人でやっていけるだろう、俺も一人でやるよ」
という会話が続いた。
なんと遊戯王のスピンオフでスタッフ全員が連載デビューしたのだという。→
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posted at 11:32:17
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お互い40を越えていた。
まだマンガ君と呼ばれるのか。
「お前いつまでこんな面倒くさい仕事やるの?俺はもう辞めるよ」
ああ、その宣言をする照れ隠しにマンガ君と言ったのか、らしいなあ、と思いつつ
「余計なお世話だよ」と返した。
またしてもこの人の才能を羨ましく勿体ないと思わされた。→
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posted at 11:32:17
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仕事場を訪ねた時がある。
高層マンションの一室で床は当然ブヨブヨしていない。
部屋中に溢れるフィギュアで奥にいる和希を確認できるまで時間がかかるほどだった。
色々なグッズが雑に置いてあったがマニアにとってはかなりのお宝らしい。
「おいマンガ君」と声をかけられる。→
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posted at 11:32:17
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僕に至ってはまだ10代で二人共若くなけなしのお金でよくボーリング場で朝まで過ごした。
売れ始めの川原正敏さんがたまに合流してジュース代もない僕らの面倒をみてくれたこともあった。
昨夜はずっとこの頃の事を思い出していた。
ご存知、和希は大金持ちで遊戯王の連載が終わってから→
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posted at 11:32:16
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自分ら以外といたところを見たことがなかったから謎だ。
口数はあまり多くないが明るく豪快に笑う印象がある。
歳下の僕にも敬意を持って接してくれて大好きだった。
連載を失ってから小遣い稼ぎと言ってパチスロのパネル等のイラストを描いていた。
知らずにプレイした人も多いと思う。→
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posted at 11:32:16
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しかし上手い。
脳内イメージをそのまま右手から放出できるタイプの天才肌だった。
その才能が羨ましくて勿体なくて「もっと真面目にやれば絶対売れるのにー」と言うと
「マンガ君とは違うんだよ」と必ず言われる。
コツコツタイプの僕はマンガ君と呼ばれていた。
人付き合いはどうだったのだろう。→
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posted at 11:32:16
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典型だった。
作業速度は目を見張るほど速く原稿の美しさには無頓着で、トーンの上からでも強引にペンやホワイトを入れていた。
面倒くさがりでまっさらの紙にいきなりペン入れすることもあり驚愕した記憶がある。
アクションシーンでキャラが組み合わさっていても下書き無しで描き上げる。→
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posted at 11:32:16
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玄関を開けて狭い台所を横切りその奥の部屋が仕事場となる。
その台所にタオルケットのようなものが絨毯代わりに敷いてあり、そこを歩く時「気をつけろよ」と言われる。
ブヨブヨとしている。
床が腐っていて、いつ抜けてもおかしくない状態だった。
昭和を語る時に欠かせないオンボロ木造アパートの→
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posted at 11:32:15
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一晩経って少し落ち着いた。
追悼とは故人の思い出を偲ぶものらしい。
世界中にいる高橋さんのファンへ、自分の知っていることを少々お裾分けしようと思う。
「高橋かずお」と「高橋和希」は貧乏か金持ちかの差でしかなく中身はほぼ同じだ。
かずおの棲み家は大きなガクタンクの近くにあり→
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posted at 11:32:15
2022年07月07日(木)
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@Abe_Yutaka かずおさんは脳内のイメージをほぼそのまま右手から放出できるタイプの作家ですね。
イッキマンの時しか知りませんが、野球シーンやキャラが組み合わさっている格闘シーンを下書き無しでいきなりペン入れする場合もありましたから。
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posted at 19:18:36
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何年か前かの
「また麻雀やろうな」という去り際の言葉が最後に聞いたセリフになってしまった。
漫画についての会話はほぼしたことなかったな。
ラスベガスの思い出や海の中の景色のことを楽しそうに話していた。
最後も麻雀か。
あなたが遊戯王ですね。
→
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posted at 17:27:05
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高橋さんも遊戯王に出会っていた。
電話があり相談に乗ってくれと、
「会社にした方がいいのかな?ジョージそういうの詳しいだろ?」
年収を聞いて息を呑んだよ。
小遣いどころじゃないんだよね。
売れたよ、やったよという素振りは微塵も見せなかった。
心底かっこいい男だな、と思ったよね。→
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posted at 17:27:04
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お互い売れずにいたある日「ジャンプで小遣い稼いでくるわ」とボソッと言ったんだ。
華やかな画面はジャンプ向きかと思いはしたけど反面、簡単ではないことはよくわかっていた。
案の定「うまく行かねえわ」とボヤキを聞いたこともあった。
僕がはじめの一歩に出会って少し忙しくなったころ→
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posted at 17:27:04
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「高橋和希」は自分にとっては「高橋かずお」なんだ。
デビューが近く、担当も同じだったからかなり仲良くさせてもらっていた。
麻雀仲間でもあった。新人時代から画力は飛び抜けていて、でも少し求道精神に欠けていた。
売れることにそれほど執着はなかったよ。
→ pic.twitter.com/gogpfJNSij
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posted at 17:27:03
2021年12月28日(火)
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→出版社も不安を抱えていました。
企業努力で黒字転換し、ある程度の余裕をもって対話してくれたのが電子解禁につながったのだと思っています。
作家の権利を含め読者様には関係のない我田引水の話なので公にする必要ないと思っていました。
長い文章になり申し訳ありませんでした。
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posted at 19:16:45
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→しかし評判が良かったのか講談社が僕に丁寧かつ真摯なプレゼンをしてくれました。
何年かの間に僕が持って行った条件も実現努力してくれていたのを見ていたのでそこで承知したわけです。
出版不況とされていた時代、これからの新人はどうなると僕は不安を抱えていて理不尽を感じていました。→
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posted at 19:16:45
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→待たされた勢いで、じゃあもう100巻無料やっちゃおうよ、と2021年の年始に期間限定で始めたのです。
ステイホームが長引いたので期間限定もそれに準ずる形になりました。
この時点では期間が終わったらまた元通り電子無しのつもりでした。→
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posted at 19:16:44
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→それを無料公開できないか?と提案しました。
しかしその頃は編集部も製版所も通常出勤している人が少なく対応できないとのことでした。
ため息をついていたら「体制整いましたので、あの話まだ生きていましたらいかがでしょうか?」と編集部から打診がありました。→
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posted at 19:16:44
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→講談社はとてもよくしてくれました。
自分が納得できなかっただけです。
そんなこんなで何年か経ちコロナが発生しました。
ステイホームで外に出られない。
漫画を買いに行って病気になる。
そんな読者がいたら嫌だなと思って2020年の春に「確か60巻分電子にしたのがあったはず」→
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posted at 19:16:44
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→そもそも企業と対話できる個人は少なく、自分もその器ではなかったということです。
個人の契約相談なら対応しますと言われましたが全体の底上げをしに行ったのに自分だけ上げてホクホクして帰るのはカッコ悪すぎるだろ、と思い保留したわけです。これが電子化拒否の真相です。→
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posted at 19:16:43
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→約10年前に遡り、講談社と電子契約の話し合いをしたのです。黎明期で契約書すら曖昧だったので漫画家(特に新人)が納得できる形になればいいな、くらいのノリです。
七つの項目を持って行きました。
主にお金の話なので割愛します。
しかしまあこれがうまくいきませんでした。→
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posted at 19:16:43
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どうして電子解禁にしたのか聞きたいと言われたので、浦沢さんに便乗して自分も理由を話したいと思います。
かなり単純で[コロナ]です。
わりと勘違いされていたと思いますが僕は紙大好き人間ですが読み手の選択肢は多い方がいいという考えです。
どうして電子を拒んだかというと→
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posted at 19:16:42
2021年10月22日(金)
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→そりゃ規制なんてない方が自分には都合いいです。
でも次の世代、どんな時代になるのかという考え方は知りませんでした。
賢くないのでここで答えも出せません。
規制という言葉を見かけた時、考える材料になればと思って書きました。
それだけです。→
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posted at 02:33:33
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→先輩の意見が全て正しいとも思いません。
甘えてはいけません。
他人に線引きを委ねないと際限がなくなる場合もあります。
ただ表現規制の文字を見るといつも思い出します。
[次の世代に....時代を繰り返しちゃいけない」
こんなアプローチがあったのかと考えさせられます。→
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posted at 02:33:33
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→絶句しました。
それまで表現規制反対は作家にとって我田引水のことでしかないと思っていましたが、
先輩の言葉を聞いてより深く考えるようになりました。
時の権力者とは政治家さんや多数派の意見を指すのだと思います。
そしてその人達も正義の上に発言をしているのです。
難しい問題です。→
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posted at 02:33:32
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→「表現規制とは表現が不自由になることではないんだよ。
もしその線引きを時の権力者に委ねてしまったら、やがては彼等の都合のいいモノしか描けなくなる可能性がある。
自分はそれを見てきた。
そういう時代から来た。
キミ達や次の世代にそれを味わわせたくない。
繰り返しちゃいけないと思う」→
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posted at 02:33:32
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→「あなたの作品は規制に引っかかるものではない、該当作家ではないのに頑張る必要はない」と。
先輩はこう答えます。
「萎縮していたらいいモノは描けないよ、それを大前提として聞いてほしい」との前置きで
「いいモノ悪いモノの線引きは誰がするんだい?」→
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posted at 02:33:31
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表現規制の問題はとても思うところがあります。
確かに目を背けたくなる絵もあります。
僕自身も多くの人の目に触れるものは健全であるべきと考えます。
以前、都条例の時に大先輩が反対派の先鋒として戦っていました。
とても疲弊していました。
たまらず僕は声をかけました。→
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posted at 02:33:31