大本薫 Kaoru Ohmoto
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- 自己紹介 natural-born Jazz Flutist。ジャズフルート奏者。フルートらしさ(フルーティズム)よりジャズが本体の破壊者。幼少より渡米。ジュリアード音楽院、コロンビア大学文学部院卒。全米ジャズ教育協会会員。英米で流行りのハイデガー論者。てげてげでアドリブする現存在。17年鹿児島移住。コロナ禍で休眠中。
2014年04月20日(日)
中田光雄『現代思想と“幾何学の起源”―超越論的主観から超越論的客観へ』。時代がかった著者だ。叙述が牧歌的を通り越して、昔懐かしいハイデガリアンの書き方そのものになっていて、彼らの突き当たる問題が、すぐ「表出」してしまう。bit.ly/1r7xOGg
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posted at 03:44:04
その箇所、たまたま先週言及したイアン・ハッキングと同じこと言っている。カント~ヘルダーで言語起源論が不可能となり、そのことで言語が観念(私的言語)から意味になった、というウィットゲンシュタインの問題。twitter.com/sunamajiri/sta... (続)
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posted at 03:44:22
(続)イアン・ハッキングは、人工知能論で言語が意味以前に戻され、17世紀の問題に復古したとするチョムスキーを紹介していたが、中田光雄は「意味の発生=起源論、意味の成立=可能性論」とし、デカルト~カントで封殺された起源論が、今や宇宙論でも主流で、その際たるものが幾何学の起源とする。
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posted at 03:48:32
確かに、イアン・ハッキングも中田光雄も、コンピューターサイエンスへの動揺が、時代がかっているのだが、言語の起源論化(意味より成立)や宇宙論どころか、幾何学の起源論に至っては、現象学の最大の問いなので、柄谷行人のように起源論も可能性論もないまぜにするより誠実だ。
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posted at 03:57:51
要するに、デカルト~ニュートン~カント~ヘルダーで、宇宙から言語までが起源を問えない可能性論に「転回」していたはずなのに、中田光雄の用語では「現代思惟」は、言語論から宇宙論まで起源論に戻ってしまい、ある種の可能性を喪失した、ということになる。
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posted at 04:02:29
ハイデガリアンといったが、中田光雄氏は仏国文学博士。とはいえ広義にハイデガーの圏内=直接影響を受けた世代であり、文中の「現代思惟は脱-人間主義的転回によって近代的主観を経験的現実に直近の世界-内-存在へと換え~」の言い方には、さすがの私も一瞬往生した。(苦笑)
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posted at 04:10:58
それにしても、他人を猿まねしてどこが悪い、という問題提起が大したこと無いと思えない所が実に危ういな。そこにあるのは、他人は意見で、自己はその他人の意見を表出として捉える「意見の個人化」だという理屈なのだが、そんなことはどうでもいい話だ。なんでそんなに個人になることに努力するんだ?
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posted at 21:08:06