blueday(@blueday)/2012年01月

「正かなづかひ理論と實踐」の第二號で「正義と宗教」を特輯にする、と言つたのは、その邊の問題を提起したかつたから。單純に「他人の正義に欺されるな」と主張するのに對して、寧ろ「自分の正義・自分の宗教・自分の價値觀の問題を反省する事」の重要性を主張したいわけだ。 #正かな同人誌

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posted at 19:26:29

自己正當化は即ち自己の正義の主張であり、人間は皆、自分の正義を他人に押附けながら生きてゐる。だから正義の問題を考へる事は全ての人間にとつて重要な事だ。

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posted at 19:22:32

どんなに惡辣な行爲をやらかす人間でも、常に自分の惡行を正當化する言ひわけを用意してゐる。

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posted at 19:20:37

パワハラなんかでも全部行爲を正當化する「根據」＝言ひわけが必ず存在する。

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posted at 19:19:54

AKB48の「鉄の掟」と、角界の「品格」「素行」の重視と、何も變はらないやうに俺には見えるのだが何うだらう。

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posted at 19:16:35

NEWSポストセブン｜横綱昇進に大きな壁の把瑠都「朝青龍の二の舞は御免」の声 t.co/71gZ7zn6

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posted at 19:15:30

ところが、歐米の文學・哲學・思想は、そもそも自然に新しくなつただけだから、古典と繋がつてゐるので、古くなつたくらゐでは生命を失はない。

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posted at 17:08:48

哲學にしても思想にしても、文學と同樣、日本人のは全て「新しい」ものを追求して來ただけだから、追附いてしまへば目標を見失ふ事になるのは必然。

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posted at 17:07:49

日本文學の縮圖として日本のSF界は見ると良い。

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posted at 17:06:32

殊に「新しさ」を追究する傾向の強いSFと云ふジャンルでは、「新しさ」の價値がなくなると最うジャンル全體が駄目になる。

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posted at 17:05:32

SFでも歐米の飜譯を進めてしやかりきになつて、80年代の終り頃には完全に追附いてしまつたのだけれども、さうなると最う追ひかけるものがなくなつて、途端に日本のSF界は沈滯し始めた。

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posted at 17:05:31

以下は野嵜の檢討。實際のところ、今の日本は本當に歐米諸國に接近してしまつて、寧ろ「新しさ」の點では日本が歐米諸國を拔いてしまつてゐる部分がある。これは事實。ところが今や、目標としての「新しさ」を達成してしまつた結果として、「新しさ」の價値は失はれる事となつた。

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posted at 17:02:23

日本人は、古典を追放して以來、一種の飢餓状態に陷り、だから最新の歐米の文學を追ひ續けるやうになつた、古いものを捨ててしまへば無闇やたらと新しいものを追究するしかなくなる。山本氏は「むやみと新を追ふことの馬鹿々々しさに、嫌でも作家たちは氣づくだらう」と言つてゐる。

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posted at 16:58:33

Permalink - 2012年01月30日

2012年01月28日(土)

「信仰がない」點で、「惡い宗教の利用の仕方」をする人も「良い宗教の利用の仕方」をする人も、全く變はらない。

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posted at 23:33:53

宗教批判をする人々の、恐ろしく冷酷で非人間的な嘲笑、と云ふものは、私は好かない。「水伝」批判にしても何にしても、ユーモアのある・人間味のあるやり方をみんなすべきだ。

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posted at 23:26:48

「宗教を利用する」と云ふ發想は「私は宗教を利用する」と云ふ發想で、即ち自己本位の發想であるから、反宗教的な發想であると言へる。

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posted at 23:07:54

「宗教の惡用」と云ふ發想は、いまさらなんで他の人が澤山わーわーわーわー言つてゐるのに、自分も一緒になつて言はなければならないのか、全くわからない。なんで他人が言つてゐる事を自分も一緒になつて言はなければならないのだらう。

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posted at 23:05:46

と言ふか、「宗教の利用」については、アランやスピノザがいろいろ言つてゐるので、それを參考にすれば良い。

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posted at 23:04:56

本當に、「宗教の利用」と云ふ發想は、何うにかならないものかと思ふ。

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posted at 23:03:54

宗教を「利用する」のやうな發想それ自體が「近代」の發想である事。私としてはさうした「近代」の發想をこそ疑へ、と言ひたい。

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posted at 22:56:41

ζ @zetamatta

曰く『日本製だったら巨大ロボットに変形しないと』 ― 一理ある / “すらるど「戦車がドリフトだと…？」自衛隊の主力戦車、10式戦車（TK-X）のデモ走行を見た海外の反応” t.co/AcMzWh3v

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posted at 09:24:00

Permalink - 2012年01月28日

2012年01月27日(金)

宗教を信じない人が宗教に對して非寛容であるのが自然であるならば、宗教を信ずる人が他の宗教に對して非寛容であるのはもつと自然な事だらう。

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posted at 17:52:43

今のウェブでの議論では、論者が「賢い」「賢くない」と云ふ事だけが問題にされてゐる。

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posted at 17:33:45

賢くて立派であつた横井小楠と、愚かだが立派であつた津下四郎左衞門の事を書いた鴎外の小説を、松原正氏が『文學と政治主義』で論じてゐる。

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posted at 17:32:48

清朗 @seiro10

他人の宗旨とか信仰の有無に大して興味はないが、自分の宗教しか認めない人と、他宗教の元信者に差別的な態度をとる人は好きになれない。

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posted at 16:30:52

近代の「反逆」に「自己本位の墮落のひそんでゐる事」に誰も氣附かないでゐる事をニーバーは指摘してゐる。

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posted at 16:21:32

道徳嘲笑主義は道徳感傷主義に對して一日の長がある、自己を超えたものを信奉する人々は、宗教的であれ非宗教的であれ、自己本位の意欲を内部に持つてゐるが、それに氣附かないできた、それを自己本位を主張する人々は鋭く見拔いてゐたからである、とニーバーは書いてゐる。

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posted at 16:16:46

自己本位の立場の人々は自分の内部の自己本位の意欲の力を十分知つてゐて利用する方法を理解してゐたから賢いが、自己を超えたより高い律法の下で「全體」の調和を圖る人々は自己本位の意欲が自分の内部に潛ませてゐる事に氣附いてゐないから愚かであつた。とニーバー。

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posted at 16:14:21

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「『全體』が常に調和する」事は善であるが、さうした調和を求める人々は賢くなかつた。なぜなら彼等は、自己本位な意欲に力のある事に氣附かず、そもそも自分自身の内部にもそれがある事に氣附いてゐなかつたからである。

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posted at 16:11:55

ニーバーははつきり「自己本位を主張する」のは惡だと述べ、しかし彼らは賢い、と指摘する。

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posted at 16:10:20

「自分の意志や自分の利益以上の立法を認めない道徳嘲笑者」と「自己本位の欲望をより高い律法のもとに從はせねばならないと信ずる人々」とが對立する、とニーバー。

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posted at 16:07:24

と言ふか、そもそも宗教なるものは、個人の自由を超えた超越的な律法を信ずるものだから、「自由がない」と云ふ非難それ自體がナンセンス。

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posted at 16:05:33

「Aなる宗教を信じてゐる人」を疎ましく思ふのは、「Aではない宗教を信ずるのが正しいと思つてゐる人」と「そもそも宗教なんてものを信じないのが正しいと考へる人」である事。單に宗教を信じてゐないだけの人は興味を持たない人だから、別に宗教の信者だからと言つて疎んずる事もない。

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posted at 16:00:33

カルヴィンが採つた豫定説は、アウグスティヌスに由來し、バルトにまで影響を及ぼしてゐるが、アウグスティヌスは兎も角、神學それ自體としては信仰に大きく關はるものとはなつてゐない印象がある。

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posted at 15:55:17

11uk3w @11uk3w

私たちはよく宗教をあげて自由がないだとか意志が不在だとかいってしまうけど、キリスト教を根にさすあちら側の文明は日本人よりよっぽど真摯に自由や意志を重んじ議論を交わし続けてきたよ。

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posted at 15:51:37

「正義と宗教」の觀點から言へばカルヴィンやルターの方が問題になる。プロテスタントの原點にジュネーヴにおけるカルヴィンの神政政治がある事は改めて考へられるべき事柄。

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posted at 15:50:25

キリスト教でも信者は、神學の知識を持つてゐようがゐまいが本質的には問題にならないので、信仰の熱心さのみが重視される。偉い神學者である聖職者が存在する一方で、例へば門番のやうな人が聖人に列せられてゐたりする。

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posted at 15:43:59

親鸞は知識を身につけた信者が敢て熱心に信仰する場合だが、一般の信徒が何も知らないままでも熱心に信仰する事は大いにあり得るし、念佛なんてその爲に考へ出されたやうなものだ。

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posted at 15:40:40

親鸞の言行を知つてゐれば、「狂信者」が何うの斯うのと安易に人の惡口を言へたものではないんですが、學校でろくに習はないし、家でも本を讀まないし、讀んでも考へないし、考へても分類して遊んで終りにしてしまふし……で大抵の人が信仰のありやうについて何も悟らない。

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posted at 15:38:32

@osito_kuma 「盲信」と他人が見ようが信者にとつては關係がありません。法然上人に欺されてゐて地獄に落とされようとも私は信じて念佛すると親鸞は言つた。

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posted at 15:36:50

@osito_kuma 「信仰」が、一般論として大切か大切でないか、と云ふのは問題として意味がありません。一方、信者にとつては、信仰が全てであり、大切か大切でないかなんて事はそもそも問題になりません。

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posted at 15:34:34

松原正氏はオウム事件の際、麻原彰晃が「ただの人」と判つて信者は幸福になつたのか、と問題提起した。

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posted at 15:32:05

グレアム・グリーン『權力と榮光』は重大な問題を提起してゐて、破戒者である主人公の神父も、立派なストイックである警官も、それぞれ信仰・信念を持つてゐる。グリーンは、外觀・見た目から單純に彼らを裁いても良いのか、と問ひかけてゐて、作品の發表後、聖俗の兩方で議論になつた。

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posted at 15:30:55

フィロソフィ＝哲學も、もとは「希哲學」と譯されて、哲理を愛する學問、知を愛する學問であつたのだけれども、この場合の「愛」なる觀念も、佛教的「愛」、キリスト教的「愛」とはまた異る觀念である事に注意が必要。

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posted at 15:26:32

「愛」に至つては、何處の言葉の「愛」について語れと言ふのか、そこから反省してみる必要がある。佛教だと「愛」は決して良い意味でなかつた。キリスト教の「愛」の觀念はそもそも日本人の持たない觀念であつた事には注意を要する。

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posted at 15:23:13

信者が「知識を持つ」事の意義については、宗教それぞれ、宗派それぞれに違ひがあるし、時代や場所によつても違ひがある。一概に言ふ積りはない。

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posted at 15:21:45

何であれ信じてゐる事がその人にとつて救ひであるならば救ひであるのだし、生きるよりどころであるならば生きるよりどころであるのだから、それこそキリスト教だらうがオウムだらうが創価だらうがタリバンだらうが――或はマルクシズムだらうが――何も變はらない。

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posted at 15:20:32

だから俺は「新興宗教」にしろ「危險な宗教」にしろ信者が「盲信してゐる」と言ふ人を信用しないのであつて、どんな宗教だらうが信仰は信仰だと考へる。そもそも宗教に限らず正義の類――「世俗的宗教」或はイデオロギーの類でも「信じてゐる」ならば話は一緒。

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posted at 15:18:52