麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2010年11月22日
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2010年11月22日(月)
小泉喜美子「女は帯も謎もとく」読了。本作はミステリマニアを自認する芸者のまり勇が様々な事件の謎に挑むミステリー短編集である。そう説明すると竹本健治の「トリック芸者」シリーズや山村美紗の「祇園舞妓小菊シリーズ」を思い浮かべる人もいるかもしれないが本作の作風はそれらとはまるで異なる。
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posted at 18:30:59
と言っても本作に収録されている二編くらいは真っ当にミステリをやっているものもあることはある。だが、作者はそれをよしとせず、次第にミステリ以外の要素をも取り込み始める。例えば四話目の「藤棚のある料理店の謎」の味わいはミステリというよりホラーと言った方が相応しい。
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posted at 18:31:45
しかしながら、それをおどろおどろしく表現することなく、軽やかに書いてみせているのが何ともこの作者らしいところである。また最終話もリドル・ストーリーであると予め予告、謎は謎のままにした幕引きが実に美しい。本作は小泉喜美子という作家を知るのにうってつけな、いい意味で軽い作品である。
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posted at 18:32:52
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