麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年02月26日(土)
小林泰三「人造救世主 ギニー・ピッグス」読了。謎の組織「MESSIAH」と敵対するヴォルフを暗殺するため、次々と送り込まれる歴史上の偉人たちの遺伝子が埋め込まれた残虐非道な超人たち。一方、偶然組織の秘密を知ってしまった女子大生ひとみにも組織の魔の手が迫っていた。
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「未曾有のダーク・オペラ」第2弾もとい、小林泰三版009第2弾。皮肉たっぷりのオチが全てという印象だった前作に対し、本作はオチというオチはないものの、前作以上に白熱したバトル展開でぐいぐいと読ませる。また、そのバトル一つ取っても作者らしいブラックユーモアが感じられるのは○。
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静月遠火「真夏の日の夢」読了。演劇の活動費を捻出するため変人として知られる心理学部の教授の奇妙な実験に参加する事になった演劇サークルのメンバーたち。一ヶ月間、建物から一歩も出ないで過ごすというその実験は順調に進んでいたが実験開始から6日目にメンバーの一人が忽然と姿を消してしまう。
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野崎まどに続く二人目の本格ミステリの書き手、メディアワークス文庫に現る。麻耶雄嵩や西澤保彦が好きだというこの作者の作品を読むのは「パララバ」以来、今回で二作目になるが、正直「パララバ」を読んだ段階では、それほどミステリセンスは感じなかった。
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posted at 23:24:45
それが今回の「真夏の日の夢」では見事に化けたと言っていいだろう。本作は130頁までは退屈な日常描写が続くが、130頁すぎてメンバーの一人が消えて以降は一気に物語が加速する。特に終盤、退屈な日常描写の中に巧みに隠されていた怒涛の伏線回収は正に圧巻の一言。
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posted at 23:25:46
それと共に明らかになる仕掛けの数々と真相からは、はっきりと麻耶や西澤の遺伝子を感じることができて個人的には好印象。今年の本格の思わぬ収穫としてお勧めしたい作品である。
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posted at 23:27:51