麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2011年09月14日(水)
友成純一「魔王降臨」読了。超能力を持つ青年・村雨正人はひょんなことから美人記者・額田希美子が企画する「東京怪奇スポット探訪」なる記事に協力することになる。幸い記事は好評を博すが、その過程で正人たちは極東支配を目論む〈地獄の炎〉教団の陰謀を突き止めてしまう。
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posted at 17:05:15
エロありグロありアクションありの伝奇バイオレンス。一番の見所はなんと言っても中盤、テレビ収録中の降霊会で呼び出された使い魔が巻き起こす阿鼻叫喚の地獄絵図だろう。特にリポーターの美女が使い魔に襲われるシーンは「狂鬼降臨」を彷彿とさせて○。
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posted at 17:06:25
ただ問題なのはここが話のピークであり、以降はかなりやっつけ感が目立つ残念な展開になってしまっていることである。個人的にはラスボスとのバトルより使い魔とのバトルの方が盛り上がるってどうなのよ? と思わなくはないが、まあ細かいことを気にしなければ、これはこれで楽しめる作品である。
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posted at 17:07:14
有栖川有栖「真夜中の探偵」読了。探偵行為が禁止された日本で探偵をしていた純の両親のうち、父は逮捕され母は四年前から行方不明になっていた。そんなある日、純は両親に仕事を仲介していた押井照雅と知り合うがその矢先に押井と親交のあった元探偵が水の入った木箱の中で溺死体となって発見される。
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posted at 22:58:03
まず作者に問いたい。本格ミステリを書きたいのか、それとも探偵がテーマの小説を書きたいのか。前作を読んだ時も感じたことだが、本作もまた事件にこの世界観で起こる必然性は全くない。元も子もない言い方をするならば、探偵の障害になりさえすれば、どんな事件でも構いやしないのだ。
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posted at 22:58:31
作者は前作に引き続き世界観の作り込みに力を入れているが、謎のための世界観ではない時点で本格ミステリとしては評価しにくいと思う。言うなれば、謎のためではなく探偵のための世界観。どうも本作を読んでいると作者が探偵というものに求め過ぎているような気がしてならない。
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posted at 22:59:27