麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2012年05月10日
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2012年05月10日(木)
梶龍雄「赤い靴少女殺人事件」読了。旧家・貫端家の長男、敏一に身辺護衛を依頼された元警視庁公安課の刑事で探偵の速水。敏一のいる軽井沢の別荘に向かう途中、速水はユキと名乗る少女と知り合うが、彼女は何者かから命を狙われていた。やがて別荘に到着するも時既に遅く、敏一は無惨な刺殺体に……。
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posted at 22:34:08
物語開始早々、探偵役が受けるのは銃弾の洗礼……「奥秩父狐火殺人事件」や「殺人への勧誘」など梶作品には時たま何者かに狙撃される場面が出てくるが、本作もまたその一つ。主人公の設定からも予想がつくようにハードボイルドめいた展開で進んでいくものの、本作はれっきとしたパズラー作品である。
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posted at 22:35:48
終盤の謎解きでは探偵役が刀城言耶のように推理を二転三転させた後、ある意外な事実から真犯人を指摘する。そのネタだけを取り出せば本格ミステリの定番とも言えるものだが、本作はそれを隠し通すためのミスディレクションがとにかく秀逸。
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posted at 22:36:41
犯人によってばら蒔かれた偽の手掛かりの中から探偵役が真相を掴み取っていく過程は実にスリリングで、その道筋となる伏線の張り方も巧いの一言に尽きる。第八章が終わったタイミングで全ての手掛かりが出揃うので、我こそはと思う人は是非とも挑戦してもらいたい、フーダニット物の秀作である。
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posted at 22:37:33
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