麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年05月28日(月)
風見潤「喪服を着た悪魔」読了。平家の落人伝説を始め、様々な伝説が残る黒須島で島の網元・湯田家の遺産相続絡みと思われる三つの殺人事件が発生。一人目は池で溺死し二人目は絞殺後ペンキを顔に塗りたくられ三人目は不可能状況下の洞窟で刺殺されて――果たしてぼくは犯人を突き止められるだろうか。
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posted at 23:26:29
読者への挑戦状まで用意されたガチガチの本格推理長編。二百頁強という短い頁数の中に、これでもかとばかりにふんだんにネタが詰め込まれているため、終盤はやや書き急いでいる感が否めないものの、本作に賭ける作者の気合いの入れようが窺えて好感が持てる。
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posted at 23:26:59
ミステリとしては特に犯人を絞り込むロジック部分がよくできている。また動機に関して作者は「推理ではわからないと思う」と断りを入れているが、それでも伏線をきちんと張ってフォローを入れているあたりは充分評価できるだろう。本作はジュブナイル本格の良作である。
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posted at 23:27:25
風見潤「古都に棲む鬼女」読了。歌舞伎「紅葉狩」終演直後に鬼女というダイイング・メッセージを残して死んだ老人が全ての始まりだった。――長野県・戸隠山の麓にある鬼無里という歌舞伎に纏わる地で次々と起こる連続殺人に、少年探偵・羽塚たかしが挑む。
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posted at 23:28:43
シリーズ一作目の「喪服を着た悪魔」に比べるとさすがにネタのボリュームという点では劣るものの、その代わり本作は様々な場面でミスディレクションに力が入れられている。故に推理が二転三転する謎解き部分は実にスリリングであり、そこだけでいえば「喪服を着た悪魔」よりも秀逸だと思う。
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posted at 23:29:15