麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年06月27日(水)
山村美紗「死体はクーラーが好き」読了。同じノンシリーズ物の短編集でも前に読んだ「幻の指定席」はいい意味で山村美紗のイメージを裏切ってくれる短編が収録されていたのに対し、本作は良くも悪くもテレビの二時間サスペンスで知られるいつもの山村美紗らしい短編が揃っている。
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posted at 13:27:45
特に古銭コレクターが密室で殺され、犯人の鉄壁のアリバイに捜査が難航する表題作は様々なトリックが詰め込まれているのはいいが、どれも地味な小細工という感じが否めない。むしろ事件的に興味を惹かれるのは全裸で街中を走っていた若い女が毒殺される(!)「ストリーカーが死んだ」の方だろう。
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posted at 13:28:36
但しこちらはこちらでトリックは悪くはないものの、被害者が全裸で街中を走った理由がかなり微妙。トリックの詰め込み度でいうならベストは表題作になるが、全体的にイマイチぱっとしない印象。
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posted at 13:28:52
友桐夏「星を撃ち落とす」読了。ストーカー被害に悩む有騎を助けてくれたのはクラスメートの鮎子だった。それが縁で有騎は鮎子と親しくなるが、しばらくして今度は鮎子の友人・茉歩が何かと悪い噂の絶えない少女・美雲とつるんでいるという話を聞く。傷ついたのは誰で、嘘をついていたのは誰なのか?
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posted at 22:17:22
郵便受けに入れられたリモコンの謎、殺人鬼の妄想に囚われた少女、反転する構図……本作は作者の作品の中では最もミステリらしいキーワードや展開を導入しているものの、あくまで中心に描かれているのは少女たちの心の物語である。そのため、仕掛け重視で読むと、少々肩透かしを覚えるだろう。
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posted at 22:17:52
言うなれば本作はミステリの形を借りて青春の痛みを描こうとしている米澤穂信の古典部シリーズにも通じるものがあり(もっとも古典部シリーズの方がまだミステリとしてはそつがないが)、それ系統が好きな人にはお勧めしてもいいかもしれない。
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posted at 22:18:16