麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年08月02日(木)
村瀬継弥「相手を不幸にしない会話」読了。40の掌編を収録したユーモア・ショートショート集。自分は以前からショートショートを書くセンスとミステリを書くセンスには近いものがあると思っているが、こうして本格ミステリ作家が手掛けた本作を読んでみると尚更そう思う。
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posted at 17:30:00
例えば収録作の一つ「給食嫌い」は叙述トリックにも似た構図の反転が見られるし、「子供服を買う恋人」ではタイトルにもなっている「子供がいないにも拘わらず度々子供服を買っていく恋人」という日常の謎を扱っている。
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posted at 17:30:26
勿論、収録作の全てがミステリっぽいというわけではないが、ミステリ作家がショートショートを書いたらどんな感じになるのだろうという見方で読んでみると、色々と発見があって面白いかもしれない。
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posted at 17:30:55
村瀬継弥「藤田先生のミステリアスな一年」読了。不思議な魔法で六年一組の生徒たちの心を掴んだ藤田先生。『千枚の絵の出現』『七夕の奇跡』『樹海の脱出』『サンドイッチの魔法』『インディアンの伝説』……その華麗なマジックの陰に隠された先生の秘密とは?
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posted at 17:31:14
第六回鮎川哲也賞佳作。かつて藤田先生が見せた魔法の仕掛けについて、生徒たちが卒業後の同窓会で推理し合う構成で、個々の真相こそ小粒だが、謎の見せ方が巧く、ぐいぐいと読ませてくれる。
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posted at 17:31:40
個人的に最も感心したのは「藤田先生自身の謎」におけるある伏線で、キャラクター設定の中に巧みに織り込むことにより、それと気付かせなかった点は秀逸。仕掛けの派手さを求めるとハズレだが、不可能興味とほのぼのとした雰囲気が両立した、いい連作ミステリだと思う。
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posted at 17:32:16