麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年09月25日(火)
河合莞爾「デッドマン」読了。都内で身体の一部が持ち去られた6つの死体が次々と発見される連続猟奇殺人事件が発生。鏑木率いる特別捜査班が捜査に当たる中「デッドマン」と名乗る人物から一通のメールが届く。曰く、彼は6つの死体のパーツを繋ぎ合わせて蘇った死人で、捜査に協力したいという……。
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posted at 19:42:44
第32回横溝賞受賞作。本作は粗筋からも察しがつくように島田荘司「占星術殺人事件」に挑んだ作品だが、最後まで読むと「占星術殺人事件」だけではなく島田荘司の他の作品の要素も取り込んでいることに気付く。
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posted at 19:42:56
ただ生憎ネタバレになるため、具体的なタイトルを挙げることはできないが、それらを違和感なく融合させた手腕には感心した。リーダビリティが高いのもさることながら、個人的にはある大胆な伏線が秀逸。島田荘司の提唱する21世紀本格の収穫と言っていい作品だと思う。
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posted at 19:43:36
鳥飼否宇「妄想女刑事」読了。天然で妄想癖のある女刑事・宮藤希美。彼女が一度「やだっ、解けちゃった!」という台詞を口にした途端、どんな難事件もたちどころに解決!? ラッシュ時の通勤電車で見付かったバラバラ死体、秋葉原にて女装コスプレをして死んでいた外人の謎など五つの事件を収録。
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posted at 23:04:12
何とも捻くれた連作短編集。最初の事件から意外な犯人に目が点になるが、本作で最も唖然とさせられるのは何と言ってもラッシュ時の通勤電車で見付かったバラバラ死体の謎を扱った「通勤電車バラバラ殺人事件」だろう。
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posted at 23:04:25
ある意味、盲点をついたこの真相はバカミス作家の本領発揮であると共に、連作ミステリの新たな方向性を示してくれる。ただ作を重ねるごとに段々法則が見えてきて、メタ視点から犯人を指摘することが可能になってしまうのが欠点といえば欠点か。
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posted at 23:04:56
とはいえこれを続けていくのはなかなか至難の業であり、しかもこれに加えて毎回どんでん返しと謎の横溝縛り(?)まで入れるというサービスぶり。とりあえず作者には心からお疲れ様でしたと言いたい(何だか倉阪作品に対する感想みたいだw)。
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posted at 23:05:27