麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年12月10日(月)
藤本大三郎「バイオ探偵の事件簿」読了。バイオケミストリー(生化学)専攻の藤本教授の身の回りで起こる珍事件、怪事件の数々。何でも最新のバイオテクノロジーと結び付けたがる教授に対し「カミさん」こと教授夫人の方は至って現実的な推理で事件を解き明かしていく。
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posted at 18:12:28
全六編からなる本作は、基本的に教授がバイオテクノロジーに基づく推理を披露した後に「カミさん」がそれを否定する合理的解決を示すという体裁をとっているが、その解決が必ずしも優れているとは言い難く、どちらかと言うとバイオテクノロジーの紹介と軽妙なやり取りを楽しむのが正解だろう。
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posted at 18:12:42
安萬純一「ポケットに地球儀 探偵作家アマンと謎の密室魔」読了。実際にあった謎を探偵作家アマンに解明させる企画「あなたの『謎』募集」を雑誌ナゾーンに掲載したところ四つの謎がアマンの許へ持ち込まれる。だが謎を解こうとすると必ず何者かに脱出不可能と思える空間に閉じ込められてしまい――。
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posted at 22:20:30
作者がモデルと思われるミステリ作家が登場するユーモア連作ミステリ……なのだけど正直作者が何をやりたかったのかさっぱり分からない。アマンに持ち込まれる四つの謎は読者に解かせる気が全くないとしか思えないくらい伏線が殆どないし、毎回密室に閉じ込められるのも意味不明としか言いようがない。
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posted at 22:21:17
それが例えば連作の仕掛けとして最後に繋がればまだ良かったのだが、そんなことは一切ないままジエンド。密室魔の正体、動機も酷いの一言で、作中のアマンと編集者のやり取り(自作の宣伝やしょーもないトリック談義)も脱力感に拍車をかけている。
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posted at 22:21:40
褒めるところといえば前二作より読みやすくなったことくらいで(とはいえ二編目のバカトリックの発想自体は嫌いではない)巻末の「端正な謎解きに定評がある」という著者紹介はもはやツッコミどころとしか思えない。
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posted at 22:22:10
あとがきで作者は登場人物の口を借りて「次回作もお願いします」と書いているが、仮に次回作が出たとしても今回と同じような内容なら申し訳ないが自分は遠慮したいと思う。
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posted at 22:22:46