麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2012年12月24日(月)
栗本薫「鬼面の研究」読了。鬼の子孫を自称し、伝説と因習に生きる人々が住む九州の山奥の秘境・鬼家荘。その鬼家荘を取材で訪れたロケ隊を待っていたのは村の伝承に見立てたかのような残虐な連続殺人だった。村と外界を繋ぐ吊り橋が落とされ、嵐の山荘と化した中で、名探偵・伊集院大介はどう挑む?
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posted at 20:09:00
嵐の山荘、ダイイング・メッセージ、見立て殺人、殺人予告、首のない死体、そして読者への挑戦――と、これでもかと言わんばかりに詰め込まれたガジェットが実に魅力的。だが、それ以上にこの設定を逆手にとったような事件の構図に大いに唸らされた。
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posted at 20:09:27
その構図はミステリ好きであればあるほど盲点になるものであり、これを思い付いた時点で本作の成功はある程度約束されていたと言っても過言ではないだろう。一部トリックに前例があるものの、それを差し引いても本作がクローズドサークル物の秀作であるのは間違いない。
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posted at 20:09:49
幾瀬勝彬「声優密室殺人事件」読了。アパートの一室で劇団「十人の会」の女優・松本三七子がガス中毒死した。警察は現場が密室だったことから事故死と断定。だがその死に疑問を抱いた「推理実験室」の面々は彼女の死体が北枕だったこと、死体に自慰の痕跡があったことに着目、事件の真相に迫っていく。
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posted at 20:10:15
推理マニアの同好会「推理実験室」が活躍するシリーズの一作目。本作の見所はなんと言っても自慰から発展するエロジック(!)だろう。最初はただの作者の趣味(失礼)かと思いきや、それが最終的には真犯人を割り出す極め手の一つになってしまったのにはさすがに愕然とした。
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posted at 20:10:43
他にも一見どうでもいい描写と思われたある人物のこだわりが実は重要な手掛かりになっているなど、全体的に何気ない描写の積み重ねがやがて事件の突破口になる過程が秀逸。個人的には「私立医大殺人事件」よりもこちらの方が好みかもしれない。
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posted at 20:11:13