麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年01月21日
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2013年01月21日(月)
余志宏「蒔く如く穫りとらん」読了。アメリカ中部の湖畔に建つビクトリア様式の豪邸の密室で変死した大富豪。その事件の背後には死を呼ぶ呪われた飛鳥仏の存在があった。捜査陣は「内的啓示」によって真相を見抜く日本人留学生・白水万里を招聘するが、その一方で関係者たちが次々と怪死を遂げていく。
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posted at 23:49:50
「古典の甦りを告げる英米風本格推理」と謳った本作だが、確かに肉食植物やピラニアなどの猛魚に彩られたビクトリア様式の豪邸で起こる密室殺人という内容はいかにもそれっぽい。とはいえ本作は密室にはそれほど重きは置かれておらず、むしろアリバイトリックと多重どんでん返しがメインとなる。
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posted at 23:50:16
アリバイトリックはこの設定ならではのものであり、なかなか大がかりで見応えがある。そして幾重にもわたるどんでん返しの果てに待つ結末は意外性よりもどこか哀愁漂うゴシック小説の匂いを感じさせる。本格ミステリとしては勿論のこと、芸術美やゴシック・ロマンスに惹かれる読者向けの作品である。
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posted at 23:50:40
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