麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年04月16日
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2013年04月16日(火)
山崎洋子「横浜幻燈館 俥屋おりん事件簿」読了。瓦斯燈ゆらめく明治32年の横浜でフェリス英和女学校に通う俥屋のおてんば娘・おりんが遭遇した四つの怪事件。「らしゃめん」「薔薇の悲鳴」「狂女」「神の邪心」の四編を収録。
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posted at 21:49:56
明治という時代を舞台に十八歳の少女・おりんの恋と成長を描きつつ、ミステリとしてもきっちり魅せてくれる良質な連作集。とはいえ、おりんがアリバイの証人となる一編目「らしゃめん」に関しては、一応展開に工夫を凝らしているとはいえ、長さの割りにネタ自体はそれほどでもないのがやや残念。
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posted at 21:50:23
むしろミステリとしては演劇の最中に起こった狙撃事件を扱った二編目「薔薇の悲鳴」からが本番で、さりげない伏線と史実の絡ませ方が秀逸な佳編。続く、俥屋を次々と襲う謎の女を描いた「狂女」は真相を完全に見抜くのは難しいかもしれないが、大胆な伏線の張り方に見るべきところがある。
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posted at 21:50:39
最後の「神の邪心」は収録作中最もサスペンス性が高く、火事に殺人に誘拐と立て続けに事件を起こしつつも、おりんの葛藤を違和感なく組み込んでいるあたりが実に巧い。ミステリとしてもさることながら、時代小説、青春小説としても大いに楽しめる作品である。
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posted at 21:51:11
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