麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年09月06日
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2013年09月06日(金)
山崎洋子「海のサロメ」読了。美しくなりたいと願い続けて十八歳になった少女に母は残酷な事実を突きつけた。あろうことか少女の見ている前で我が子が想いを寄せる男を誘惑してみせたのだ。少女は本の中に閉じこもるが初めての恋を諦めきれない彼女は悩んだ末、男を母から奪い返すことを決意する……。
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posted at 19:35:15
六つのホテルを舞台に、ミステリ的どんでん返しを盛り込んだラブストーリー集。収録作は基本的に登場人物が少ないため、どこに着地するのかだいたい読めてしまうのが残念だが、それでも表題作と「あの道が黄金色に染まる頃」の二編に関しては見事に意表をつかれた。
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posted at 19:35:30
前者はタイトルにもあるサロメがある隠された企みを浮き彫りにさせると共に少女が大人に変わる瞬間を鮮やかに切り取ってみせる点が秀逸。一方、横浜のホテルで一人の女が上海帰りの恋人を待つ後者は、舞台設定を最大限に活かした構図の反転が素晴らしく、その結果齎される寓話めいた余韻が堪らない。
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posted at 19:35:47
この二編だけでもミステリファンは読む価値があるが、物語としてみればいずれもノスタルジックな味わいがあり、読み手の琴線に何かしら引っ掛かるであろう短編集である。
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posted at 19:36:06
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