麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年10月26日(土)
東川篤哉「探偵部への挑戦状」読了。鯉ヶ窪学園、秋の学園祭で探偵部副部長・霧ヶ峰涼はミステリ研究会の美少女・大金うるるから「ミスコン」もとい「ミステリ・コンテスト」に招待される。架空の密室殺人事件を巡る、エアコンの名を持つ二人の対決の行方は?――「霧ヶ峰涼への挑戦」含む七編収録。
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posted at 16:30:29
探偵部副部長・霧ヶ峰涼シリーズの二作目である本作はライバル(?)の登場もさることながら「殺意は必ず三度ある」などで活躍する同じ探偵部の三バカトリオと念願の共演を果たしているのが嬉しい。また作者のデビュー作で重要な役目を果たすカルト映画「殺戮の館」が出てきたのには思わずニヤリ。
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posted at 16:30:46
ミステリとしては一作目同様粒揃いで、全体的に作者が得意とするギャグの中に手掛かりを隠蔽する手腕に一段と研きがかかっている印象。勿論それ以外にも騙しの技巧が随所に光っており、それらを最も上手く活かしたのが最初に紹介した「霧ヶ峰涼への挑戦」である。
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posted at 16:30:58
『この密室の謎は、あるひとりの人物に、あるひとつのことを質問すれば、たちまち解けてしまう』という出題者のヒントに対する探偵役の選択もさることながら、ギャグだとばかり思っていたある人物の行動に隠された意味には、正直やられたと言わざるを得ないだろう。
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posted at 16:31:21
なお大金うるるはその後も「雪の密室」で涼に挑んでくるが(「霧ヶ峰涼への二度目の挑戦」)、こちらは「霧ヶ峰涼への挑戦」に比べると一段落ちるのが残念。ベストを挙げるなら「霧ヶ峰涼への挑戦」だが、バカミス的な凶器と意外な犯人の伏線が秀逸な「霧ヶ峰涼とお礼参りの謎」も忘れ難い一編である。
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posted at 16:31:31