麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2013年11月25日(月)
京極夏彦「書楼弔堂 破暁」読了。明治20年代中頃、東京のはずれに佇む異様な書店「書楼弔堂」。そこの白い着流し姿の店主は常々こう主張する。ただ一冊、大切な大切な本を見付けられれば、その方は仕合わせでこざいます、と。そして、今日も訪れた客人に云うのだ。――どのような本をご所望ですか。
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posted at 22:44:37
京極夏彦の新シリーズは、明治を舞台に古今東西の書物の墓場と言うべき異様な書店「書楼弔堂」の店主が迷える者たちに人生の伴侶となる大切な一冊を授ける、本に纏わる連作集。加えてその迷える者たちというのがなかなかの曲者で、いずれも明治を代表する著名人ばかりなのだから恐れ入る。
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posted at 22:45:06
それを踏まえた上で「書楼弔堂」の店主が大切な一冊を授けた客人が一体誰なのか毎回予想するのも本作の楽しみ方の一つだろう。ある意味、日本史の裏話的な面白さがある本作だが、個人的には四話目にあたる「探書肆 贖罪」が最もそれがよく出ていたように思う。
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posted at 22:45:40
客人の意外な正体もさることながら、授けた本のシュールさと意味深さのバランスが絶妙。あと鰻好きとしては読んでいて非常にお腹が空いた(爆)。その他、京極堂シリーズのファンには堪らない趣向もあり、実に至れり尽くせりな作品である。
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posted at 22:45:54
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