麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2013年12月11日
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2013年12月11日(水)
河合莞爾「デビル・イン・ヘブン」読了。2020年、カジノ特区が誕生した東京。一人の老人が転落死した現場には黒い天使のトランプが落ちていた。刑事・諏訪は謎を追う過程で様々なものを見る。聳えるタワー、巨大歓楽街、謎の自衛集団、死神と呼ばれる男、そして青眼の天才ギャンブラーの伝説……。
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posted at 21:38:19
「警察小説、未来形!」というのが本作のキャッチコピーだが、自分の見解は些か異なる。これまで作者が発表した二作品はいずれも警察小説と島田荘司的奇想の融合を目指したものだったが、今回作者はまず社会的テーマに基づいた異世界を作り上げた上で、それを実現させるという離れ業に挑んでいる。
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posted at 21:38:34
そして、その試みはある程度達成されたと言っていいだろう。前二作に比べると本格ミステリ色は薄らいだものの、カジノ特区で行われている陰謀の黒幕を突き止めるに至った推理の過程は正に異世界本格のそれだ。
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posted at 21:39:03
また終盤では前作「ドラゴンフライ」でも見せた島荘的幻想と映画的演出を駆使して一読忘れ難い情景を生み出すことに成功している。加えて壮大なプロローグを予感させる結末で物語に余韻を残したのも個人的には○。本作はこれまでの作風を踏襲しつつ、作者の新たな可能性を感じさせてくれる力作である。
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posted at 21:39:19
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