麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2013年12月26日(木)
田代裕彦「魔王殺しと偽りの勇者2」読了。百年に一度復活する大魔王を倒したと主張する四人の中から本物の勇者を探し出す旅を続ける王宮戦士のエレインと魔族の青年・ユーサー。残る勇者候補は不死身と噂される傭兵とかつて王に仕えていた大魔導師。四人全てに話を聞き終えた時明らかになる真相とは?
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posted at 13:20:10
偽物の勇者の中から本物の勇者を探すファンタジー本格の完結編。一巻の時点でフーダニットだけでなく世界の謎にまで踏み込んでくれそうな気配はあったが、その予感は間違っていなかった。フーダニットとしてみると勇者候補の嘘を暴くという一連の流れが勇者の正体の絶妙な煙幕にもなっている点が巧い。
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posted at 13:20:48
そうして暴かれた勇者候補の秘密が魔王の謎を解くヒントとして繋がる構成も秀逸だが、何よりも全ての真相が魔王と勇者という王道の設定を逆手にとった発想からきているのが素晴らしい。その後の決着のつけ方も申し分なく、伏線と構図の妙を楽しみたい読者には打ってつけな秀作と言っていいだろう。
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posted at 13:21:15
法条遥「バイロケーション スプリット」読了。料理人で殺し屋の佐和は幼い頃からもう一人の自分である「バイロケーション」と和解していた。だがある日、完全に情報を共有していたはずの「バイロケーション」が勝手に殺人の依頼を受けた後に失踪する。ターゲットは一体誰なのか?何故姿を消したのか?
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posted at 22:51:16
作者の処女作「バイロケーション」の映画化を受けて書かれた続編。映画の設定を逆輸入したからなのか、前作に比べると全体的にキャラや物語が悪い意味で漫画っぽいのに加え、徹頭徹尾先の展開が読めてしまうのが気になる。
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posted at 22:51:28
酷い言い方をするなら前作の内容を物凄く薄めたような印象で、一応前作との繋がりはあるものの、それが逆に本作のガッカリ感に拍車をかけている。続編を出すなら出すで、もっと練り込んだものを読ませてほしかった。
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posted at 22:51:58