麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2014年01月09日
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2014年01月09日(木)
風見潤「出雲神話殺人事件」読了。一年前に死んだはずの加賀戸村の有力者が突如現れ、消えてしまう事件が起こった。折しも加賀戸村では寺の五百羅漢に火がともり、誰もいないはずの賽の河原で子守唄が聞こえる不可解な出来事が続発していた。やがて出雲七不思議の手鞠唄通りに奇怪な連続殺人が……。
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posted at 23:41:51
まず本作はソノラマ文庫で作者が出した三冊のミステリからトリックを流用しているが、その三冊よりも本作の方が出来がいいかと言われると必ずしもそうとは言い難い。むしろそれぞれ別の作品から流用したことにより却って散漫になってしまった印象を受ける。
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posted at 23:42:01
仮にその三冊を読んでなかったとしても、犯人が見立てに拘る理由は今となってはバレバレすぎるし、そこから犯人が容易に見当ついてしまうのが難。それを考えると終盤に出てくるダイイング・メッセージは作者なりの精一杯の抵抗だったのだろうが、にしても些か強引と言わざるを得ない。
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posted at 23:42:12
逆に評価できるところは死んだはずの人間が現れたり消えたりする謎の真相と、ある事件における犯人の大胆な行動だろうか。特に前者は別の謎が絶妙な手掛かりとして機能する点が秀逸。ちなみに本作を読むのであれば、全面改稿した文庫版の方をお勧めしたい。
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posted at 23:42:45
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