麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年03月30日(日)
辻真先「SLブーム殺人事件」読了。来るべき総選挙を控え候補者同士が火花を散らす山口県・湯原温泉にやってきた薩次たちはそこで奇怪な事件に巻き込まれる。両候補の家に殺人予告の脅迫状が届いて間もなくレストランで少年の死体が見付かるもすぐに消失。その後、密室状況下の別の場所で発見される。
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posted at 18:34:56
身勝手な大人たちに振り回される子供の悲劇を描きたかったという作者の狙いは分からないでもないが、ミステリとしてみると手掛かりがあからさま過ぎて(というより不自然過ぎて明らかに浮いている)真相が読めてしまうのが難。
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posted at 18:35:05
小道具や設定に凝るのはいいが、せめてもう少し自然に見えるように配慮してほしかった。謎の見せ方や合間に挿入される童話との繋がりが悪くないだけに、非常に残念。
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posted at 18:35:21
森雅裕「蝶々夫人に赤い靴」読了。絵描きの守泉音彦は友人でプリマドンナの鮎村尋深の結婚式に出席するはずが、ひょんなことから知り合った老夫人の逃避行に巻き込まれる形で長崎まで来る羽目になった。そこで彼は実在した蝶々夫人の悲劇に織り込まれた謎を解くことになる。鍵は彼女が残した短刀――。
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posted at 18:35:31
守泉音彦と鮎村尋深のコンビが活躍するシリーズの三作目は、坂本龍馬の愛刀に纏わる過去の事件とリンクさせることで、タイトルにもなっているオペラ「蝶々夫人」を読み解く内容となっている。真相自体には意外性はないものの、さりげなく散りばめられた伏線にミステリ的技巧を感じる。
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posted at 18:35:47
またシリーズ中最も登場人物が生き生きと描かれており、特に元プリマドンナの老夫人・愛子媼の強烈なキャラは読者に忘れ難い印象を残すことだろう。「蝶々夫人」の物語を楽しむ上で、謎が程よいアクセントとして巧く機能している作品である。
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posted at 18:36:05