麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2014年07月30日
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2014年07月30日(水)
柚月裕子「蟻の菜園 ―アントガーデン―」読了。婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして逮捕された美貌の容疑者。だが彼女には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった――。彼女に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、千葉・房総から福井・東尋坊へと事件を追い始める。
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posted at 23:00:22
本作は何といってもアリバイに対するアプローチの仕方が面白い。普通は容疑者に鉄壁のアリバイが――とくれば、当然次はアリバイ崩しとなるところだが、本作では何とアリバイ崩しそっちのけ(!)で、ひたすら容疑者の過去を描いていくのだ。
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posted at 23:00:56
それは一見明後日の方を調べているように思えるが勿論ちゃんと意味がある。しかもそこにはさりげなくミスディレクションも施されており、その意味が分かった瞬間アッと驚かされることになる。ネタだけ取り出せば定番だが、人物を徹底的に描くことでアリバイトリックが判明するその構成が実に秀逸。
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posted at 23:10:08
ただその反面、事件を起こす原因となったものや中盤から二人称を取り入れた理由などは少々安直であり、折角の良質なサスペンス劇に水を差された感すらある。そこさえ何とかなっていれば「最後の証人」に匹敵する秀作になっていたかもしれない。
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posted at 23:10:22
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