麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年12月06日(土)
麻見和史「女神の骨格 警視庁捜査一課十一係」読了。国分寺の古い洋館で火災が発生し、鎮火した現場の隠し部屋から男性の頭部と女性の胴体を組み合わせた白骨死体が見付かった。誰が一体何のために? そうこうしているうちに今度は江戸川区で死体が仮面をつけた奇妙な殺人事件が起きて……。
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posted at 17:48:04
警視庁捜査一課十一係の面々が猟奇殺人に挑むシリーズの六作目。事件自体は魅力的だが、その反面ミステリとしての長所と短所が極端に目立つのが難。長所でいえば構成を活かしたある騙しの技巧であり、人物設定に至るまで細かい配慮が見られるのがいい。
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posted at 17:48:28
逆に短所は「推理せよ、謎には必ず理由がある」と帯で煽っておきながら推理だけでは絶対に解けない要素があることで、特に白骨死体の謎に纏わるある事実には怒り出す読者もいるのではないだろうか。長所だけ見れば良作だが、短所も含めると必ずしも褒められない、何とも複雑な作品である。
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posted at 17:48:43
辻真先「究極の鉄道殺人事件」読了。推理作家・牧薩次の許に持ち込まれた、余命いくばくもない作者が書いた原稿。陸蒸気、リニア新幹線、廃線となったローカル線……三編の鉄道ミステリーを読み進めていくうちに薩次と恋人のキリコは原稿に隠された恐るべきメッセージに気付く。
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posted at 17:48:56
微妙。まず作中作の三編に関していえば現在・過去・未来の鉄道を舞台にした点は面白いが肝心のミステリとして出来が伴っていない(唯一「廃線廃駅殺人事件」のみ評価できる部分がなくはないが特殊知識に依存し過ぎなのが難)。そしてメインのネタにしても後付け、駆け足展開が目立ち、かなりモニョる。
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posted at 17:49:05
加えて最後に明かされる趣向も完全に滑っていると言わざるを得ない。作者がやりたいことも分からなくはないが、ただ詰め込むだけではなくもっときっちり作り込んでほしかった。
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posted at 17:49:27