麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2014年12月28日(日)
中町信「天童駒殺人事件」読了。推理作家の氏家周一郎の妻・早苗がカラオケ仲間と天童温泉に旅行に行ったのも束の間、仲間の一人である長門美江が旅館の部屋で二人組の男に襲われ心臓発作で死んでしまう。その後、四十九日の法要で氏家夫妻が天童に赴くと、またもや仲間の一人が旅館で撲殺されて……。
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作者夫妻をモデルにした氏家周一郎夫妻シリーズの一作。本作は昭和臭ぷんぷんな二時間サスペンス的道具立てをうまい具合にロジックに取り入れているのが特徴で、特にファン心理をついた気付きからの構図の反転が秀逸。
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posted at 22:21:53
また何気ない描写が重大な伏線として機能している点や作者らしい特殊知識を活かしたアリバイトリックも悪くない。強いて言えばダイイング・メッセージが些か苦しい気もするが、人物設定と絡めて意外性を演出しているところは充分評価できるだろう。本作は見た目に反してなかなか練られた良作である。
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posted at 22:22:25
アガサ・クリスティー「検察側の証人」読了。ひょんなことから親しくなった金持ちのオールドミスと青年レナード。だがある夜、そのオールドミスが撲殺され、レナードが逮捕された。状況証拠はレナードが不利なものばかり。しかも、彼を救えるはずの妻があろうことか夫の犯行を裏付ける証言を……。
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posted at 22:23:09
「情婦」というタイトルで映画化もされている傑作。本作は法廷劇の代表作ということになっているが、本作の醍醐味はそこではなく、むしろキャラ描写にあるように思う。そこが秀逸だからこそ、ラストのサプライズが最大限の効果を発揮しているのである。
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posted at 22:23:33
勿論、法廷パートもよくできてはいるが、それもキャラを引き立たせるための演出の一環に過ぎない。本作は真相のどんでん返しもさることながら、それ以上にラストでクローズアップされるある人物の悲哀が忘れ難い作品である。
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posted at 22:24:14