麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2015年01月12日(月)
橘雨璃「放課後の魔女」読了。結末を語ったら死ぬ――曰く付きの戯曲を文化祭で演じることになった2年A組。だが文化祭が近づくにつれ校内では「マ女」を名乗る人物による劇をなぞったかのような事件が続発。魔女は燃やす。魔女は沈める。魔女は埋める。そして、迎えた文化祭当日――粛清が始まる。
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posted at 12:52:56
ジャンプ小説新人賞銀賞受賞作。内容紹介にはホラーサスペンスとあるが、実際にはホラー風味の青春小説でしかなく、ガチホラーを期待するとかなり肩透かしを覚えることになる。この感覚はちょうど「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」をミステリとして読んでしまった時のそれと似ているかもしれない。
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今邑彩「よもつひらさか」読了。一人で歩いていると死者に会うことがあるという不気味な言い伝えのある坂を巡る表題作を始め、寺の天井に染み出してきた不気味な影の正体に迫る「双頭の影」、日に日に変化していく不思議な絵の虜になる少女を描いた「遠い窓」などバラエティ豊かな十二編を収録。
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posted at 16:35:27
今邑彩の短編というと基本的に短編の見本のような切れ味鋭いなものが多いが、本作はその中でも選りすぐりを集めた短編集に仕上がっている。収録作のジャンルは多種多様だが、ホラーやファンタジーでもさりげなくミステリ的手法が使われているのが何ともこの作者らしい。
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posted at 16:35:42
そういったハイブリッド作品では「双頭の影」が最もお気に入りで高額の箱を売る怪しい店の導入部から推理の積み重ねを経て辿り着く意外な解決とゾクリとさせるラスト一行が実に秀逸。そしてこのラスト一行の秀逸さは全編共通であり、中にはありがちなオチでさえもこの一行により化けるのが素晴らしい。
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posted at 16:36:10