麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2015年05月23日(土)
仁科裕貴「座敷童子の代理人」読了。座敷童子がいると噂の旅館「迷家荘」にネタ探しにやって来た妖怪小説家・緒方司貴。彼はそこで偶然出会った妖怪少年の力で妖怪が見えるようになったことから「座敷童子の代理人」として旅館に集まる妖怪たちが持ち込むおかしな事件を解決していくことになる。
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posted at 16:34:52
妖怪、人情、ミステリを詰め込んだ結果、ミステリ部分が余計なものに感じられてしまう残念な作品。それでも一話から二話にかけては何とか設定を活かした謎解きをやろうという努力の跡が感じられるのだが、三話以降は明らかにミステリ部分が浮いていると言わざるを得ない。
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posted at 16:35:02
最後のオチにしても捻りすぎて物語にうまく溶け込んでいるとは言えず、結果的には微妙な読後感になってしまった。これなら最初からミステリ抜きの妖怪お悩み相談物に徹してしまった方が良かったように思う。
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posted at 16:35:23
岬鷺宮「放送中です!にしおぎ街角ラジオ」読了。夢破れてしまった大学生三人組が西荻窪の喫茶店の片隅で始めたミニFM局の番組『アットホームナイト』。それぞれに夢を抱えつつも足踏みしている三人がリスナーからの相談を解決したりしなかったり、たまには夢を叶えたりしていく連作短編集。
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posted at 16:36:14
失恋探偵シリーズで知られる作者の非ミステリ作品。とはいえ収録作の中にはミステリっぽい意外性も一応盛り込まれていたりする(ただ厳密にミステリとしてみると伏線が弱過ぎるのが難ではあるが)。
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posted at 16:38:39
物語的にはローカルラジオらしいアットホームな雰囲気と夢を追う若者たちの姿が巧く溶け込んでおり、それに失恋探偵シリーズで培った連作を纏めあげる構成力が加わって最後まで気持ち良く読ませてくれる快作である。
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posted at 16:40:42
風見潤「TOKYO捕物帳」読了。中学生の亜矢が住んでいる近所にある怪談話で有名な妙廉寺で次々と人が消え、それから間もなく少し離れた廃病院で首のない死体が発見される。そんな中、怪談の元になった殺人事件を追っていた目明かしだった亜矢のご先祖様が江戸時代からタイムスリップしてきて……。
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posted at 19:50:32
TOKYO捕物帳シリーズの一作目。江戸時代と現代でそれぞれ起きる首切り殺人の謎に迫るという内容がまず魅力的で、それにタイムスリップ物の面白さまで加わり、読み物としては非常に楽しい作品に仕上がっている。
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posted at 19:50:56
ただその反面、事件の不可解さを演出しようとするあまり、肝心の手掛かりがかなり後にならないと出てこないなどバランスの悪さが気になる。また首切りの理由も凡庸なのが残念。とはいえ、色々と読みどころの多い作品である。
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posted at 19:51:08