麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2015年06月12日
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2015年06月12日(金)
西澤保彦「回想のぬいぐるみ警部」読了。ぬいぐるみ好きのイケメン警部・音無と同じくぬいぐるみ好きのお嬢様女子高生・美月が探偵役を務める連作シリーズ二作目。自宅に帰ってきたら見知らぬ男が殺されている「自棄との遭遇」、嵐の日に起きた事件に端を発する「あの日、嵐でなければ」など五編収録。
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posted at 00:03:24
黒西澤炸裂の短編集。前作もそこはかとない黒さはあったものの、本作にいたってはその比ではない。正直これを「ユーモア本格推理」で売るなんて版元は正気か? と思わないではないが、そのおかげで(?)前作以上に作者の持ち味がよく出た作品に仕上がっているのは好印象。
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posted at 00:03:34
加えてミステリとしての切れ味もぐっと良くなっており、例えば「自棄との遭遇」は泡坂の某短編を更に悪乗りさせたような真相が、「あの日、嵐でなければ」はある台詞が絶妙なミスディレクションになっている点が秀逸。
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posted at 00:04:16
そしてトリを飾る「離背という名の家畜」では読了後、思わず「うわあ……」と声に出してしまうくらいの強烈な黒さを見せ付けてくれる。ユーモアミステリを読みたい人には全くお勧めできないが、黒西澤が読みたい人には(一編目以外は)胸を張ってお勧めしたい佳作である。
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posted at 00:04:36
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