麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2015年09月09日
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2015年09月09日(水)
井上真偽「その可能性はすでに考えた」読了。かつてカルト宗教団体が首を切り落とす集団自殺を行った。唯一の生き残りの少女は事件の謎を解くために探偵のもとを訪れる。依頼を受けた探偵は奇跡がこの世に存在することを証明するため、全ての可能性が不成立であることを立証する――。
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posted at 22:12:53
今年度の、前作は何だったのか大賞作品(爆)。前作はどちらかというとキャラミスに近い内容だったが、本作ではまるで中の人が変わったように本格ミステリで攻めてきたことにまず驚かされる。但し本格は本格でもかなりの曲者で、探偵役は奇跡を証明するために全ての可能性を論理的に否定してみせる。
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posted at 22:13:21
これはつまり「虚構推理」や「セカイのスキマ」の、怪異を無効化するために合理的解決をでっち上げるのと逆の発想と言える。本作で展開される可能性の数々はバカトリックの見本市的な様相を示しており、それはそれで面白いのだが何より秀逸なのはそれらが出揃った後に示される、ある趣向だろう。
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posted at 22:13:49
言うなればこれはこの設定だからこそできた離れ業であり、この趣向をやったことにより本作は本格ミステリにおいて唯一無二のオリジナリティを勝ち得たと言っても過言ではない。些か中二病が過ぎる部分もなくはないが、本格読みであれば一読の価値がある秀作である。
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posted at 22:14:06
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