麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2015年10月16日
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2015年10月16日(金)
加藤元浩「Q.E.D.iff」2巻読了。売れない若手芸人が書いた渾身の脚本が盗まれた。だが一番の容疑者は事件当時、全裸で隠す所はどこにもなかった「素っ裸の王様」、数学者の妻が密室で殺された。犯人の正体と犯人が拘った“かたち”に燈馬が迫る「殺人のかたち」の二編収録。
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posted at 09:48:54
「素っ裸の王様」は不可能状況下での盗難事件こそ脱力ネタだが、そこから始まるコンゲームが現代的ギミックを巧く活かしていて実に面白い。加えてこの作者らしい、夢の跡に新たな希望を滲ませるラストも○。
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posted at 09:49:26
一方「殺人のかたち」は密室殺人の謎もさることながら、それ以上に「何故夫は散々苦しめられた悪妻を殺した犯人探しに奔走するのか?」というホワイダニットが読者の興味を惹く一編。本作が凄いのは何といっても真相の九割を読者に予想させておいて、最後の一割でそれを見事に裏切るところだろう。
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posted at 09:49:43
この予想外のところからくる真相の衝撃と共に描き出される犯人の業が何とも言えない余韻を残す。1巻収録の「量子力学の年に」も傑作だったが、本作もそれに引けを取らない傑作である。
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posted at 09:54:35
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