麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2016年04月06日(水)
深水黎一郎「倒叙の四季 破られたトリック」読了。縊殺、溺殺、刺殺、中毒殺……懲戒免職処分となった元警視庁の敏腕刑事が作成した〈完全犯罪完全指南〉という裏ファイルを入手し完全犯罪を目論む四人の殺人者が練りに練った偽装工作を、警視庁捜査一課の海埜警部補はどう切り崩すのか?
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posted at 23:14:41
芸術探偵シリーズでお馴染みの海埜警部補が探偵役を務める倒叙形式の連作ミステリ。犯人たちが完全自殺マニュアルならぬ完全犯罪完全指南という裏ファイルを元に殺人計画を立てている点に目新しさはあるものの、基本的には倒叙の王道である「犯人がどこでミスをしたのか?」をメインに据えている。
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posted at 23:15:12
収録作はいずれも手堅く作られているが、個人的にはやはりミステリでは定番のもので巧く盲点をついた感のある「秋」と「冬」を推したい。特に「冬」は他殺であることを示す証拠が秀逸で、最後に明かされるある趣向も実に心憎い。
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posted at 23:15:27
そして極めつけは連作としての纏め方で、それまでの王道から一転、この作者ならではの捻った着地を見せてくれる。正直途中までは良くできていると思いつつもどこか物足りなさを覚えていたのだが最後の最後で「らしさ」を感じて非常に満足した。本作は倒叙の王道と変化球を同時に味わえる秀作である。
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posted at 23:16:08
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