麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年09月15日(木)
早坂吝「アリス・ザ・ワンダー・キラー」読了。父親のような名探偵になりたいと願うアリスは十歳の誕生日に父親からバーチャルリアリティを体験できるウサ耳形ヘッドギアをプレゼントされる。彼女は早速それを使って仮想空間で行われる「不思議の国のアリス」をモチーフにした推理ゲームに挑むが……。
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posted at 02:19:10
名探偵に憧れる少女が「不思議の国のアリス」をモチーフにした推理ゲームに挑む五話構成の連作短編集。アリスモチーフのミステリだと最近出た森川智喜「トランプソルジャーズ」と被る所もあるがあちらがやりたい放題のコンゲームだったのに対し本作は比較的オーソドックスな推理ゲームなのが興味深い。
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posted at 02:19:22
尤もオーソドックスなのは第四話までの話で第五話終盤からの一筋縄ではいかない展開の連続には驚かされる読者も少なくないだろう。連作形式を活かした仕掛けもさることながら何より秀逸なのはタイトルに象徴される真相でありそこから麻耶雄嵩の某作の変奏曲とも言える現代的探偵スタイルが見て取れる。
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posted at 02:26:00
深水黎一郎「大べし見警部の事件簿 リターンズ 大べし見vs.芸術探偵」読了。前作で本格ミステリーの約束事を次から次へとなぎ倒した「警視庁最悪の警部」が新たに目を付けたのは芸術の世界。作者の看板シリーズ探偵まで巻き込んで展開する本格ミステリー対バカミスの仁義なき戦いの行方やいかに?
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posted at 21:49:49
芸術探偵シリーズではお馴染みの名脇役・大べし見警部を主役にした連作ミステリ・パロディのまさかの(!)二作目。テーマが芸術になったことで前作にあった本格ミステリに対する評論性はなくなったものの、その代わり看板探偵に汚れ仕事をさせる作者の鬼ち……サービス精神ぶりが楽しめる。
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posted at 21:50:24
前作で満載だった脱力オチは本作でも健在だが、途中でだいたいオチが読めてしまうのが残念。そんな中、個人的に好みだったのは何と言っても註釈だらけのところが鳥飼否宇の「問題作」を彷彿とさせる「とある音楽評論家の、註釈の多い死」である。
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posted at 21:53:32
音楽版ショヒョックス((C)東野圭吾)的な見所もさることながら、それ以上にメタミステリとしての仕掛けが秀逸。前作の「青森キリストの墓殺人事件」に匹敵するギャグこそないが、全体的に安定した出来の作品集である。
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posted at 21:54:27