麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2016年09月22日(木)
山田正紀「風水火那子の冒険」読了。海の家で発見された水着を後から着せられた死体、ラーメン横町で殺された料理評論家が遺した死に際の伝言、爆弾が仕掛けられたバスでの安楽椅子探偵、工作員が見たメリーセレスト号事件の再来……新聞配達員で名探偵の美少女・風水火那子が四つの事件の謎を解く。
タグ:
posted at 16:59:53
美少女探偵・風水火那子が活躍する連作ミステリ。収録作はいずれも設定が凝っており、物語の進展と共に謎が整理されるどころかますます複雑化して読者を翻弄してくれるのが面白い。勿論それで投げっぱなしにすることなくキッチリ決着させているところに、作者の技巧ぶりを見ることができる。
タグ:
posted at 17:00:21
ベストはラーメン尽くしの謎とユーモアが光る「麺とスープと殺人と」で、ギャグすれすれの大胆な奇想とそれを支える細かい計算に唸らされる。次点は探偵が某国の工作員に拉致される「極東メリー」で、真相よりもむしろ構成と謎の幻想性が齎す美しさが○。
タグ:
posted at 17:00:43
その他、爆弾が仕掛けられたバスでの安楽椅子探偵物「ハブ」は気付きのポイントが特殊知識に依存し過ぎている点と現在進行形の事件との繋がりの薄さが気になるものの、おとり捜査官シリーズを彷彿とさせるスリリングな展開と事件に巻き込まれた探偵と機捜員の安達によるとぼけたやり取りが面白かった。
タグ:
posted at 17:00:59
るーすぼーい「白蝶記3」読了。市内で起こったテロ事件から約一年半が経ったが、旭の父親・室井に連れ去られた陽咲の行方は依然として分からないままだった。そんな時、普通の生活を送る旭の前に逃亡中の時任が現れる。旭は室井の居場所を突き止めるために時任と手を組むことになるが――。
タグ:
posted at 19:58:31
シリーズ完結。正直2巻の時点で蛇足感が半端なかったが、その印象は残念ながら3巻になっても変わらなかった。とはいえ蛇足ながらも何とか展開に捻りを入れてそれなりに読ませる内容に仕上げているのはさすがと言ったところだろう。
タグ:
posted at 19:59:00
ただ巻を重ねるごとに設定が陳腐になっていく点と最後が完全に打ち切り漫画的ご都合主義なのがいただけない。一応3巻まで読んだものの、結論としてはなんでかんでハッピーエンドでなければ気がすまない人以外は1巻でやめておくことをお勧めする次第である。
タグ:
posted at 19:59:19