麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年01月21日(土)
有馬頼義「殺すな」読了。近所に住む酒に弱いはずの植木屋が何故か朝から酒を飲んでいる。気になって笛木刑事が調べてみると植木屋が出入りしている鹿村家の娘が幼稚園を一週間休んでいたことが分かった。一方、高山検事の許には鹿村家の娘が誘拐されていたことを告げる投書が――。
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posted at 18:56:57
高山検事と笛木刑事のコンビが活躍するシリーズの最終作。小さな謎の積み重ねがやがて大きな事件へと繋がっていく構成には巧さを感じるものの、ミステリとしてみると意外性はほとんどないばかりか、犯人が後から唐突に出てきたりするのが非常にいただけない。
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posted at 18:59:10
風見潤「赤い鳥居荘幽霊事件」読了。大学時代に幾つもの事件を解決してきた麻衣子は親友の美奈子と共に京都に探偵事務所を開設。その記念すべき初仕事は恋人を乗せた車がトンネルに入ったまま消失するという不可解な事件だった。更に同時期にトンネル近くの神社の鳥居が消失していたことが分かり――。
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posted at 18:59:53
幽霊事件シリーズ改め京都探偵局シリーズの一作目。序盤で提示されるトンネルで起きた車の消失と神社の鳥居の消失という二つの謎も魅力的だが、作者はそれだけではなく更に密室状態の居間から一千万相当のワイングラスが消失するという三つ目の謎と連続殺人を盛り込み、物語を一気に加速させてみせる。
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posted at 19:00:38
尤も真相に関していえば際立ったトリックこそないものの、伏線は丁寧だし、何よりエピローグ直前における探偵役の「すべてわかりました」という台詞に象徴されるフェアプレイ精神が実に心地いい(あと犯人が三つ目の消失を起こした理由が○)。いい意味で捻りのないパズラーが楽しめる良作である。
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posted at 19:01:16