麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年01月28日(土)
井上雅彦「くらら 怪物船團」読了。原因不明の事故で沈没したクルーザーに恋人が乗っていたという情報を聞いて結城が駆けつけた港町には異様な現象が起こりつつあった。奇妙な漂着物を拾った者たちに怪異が憑依し、伝説の殺人鬼が復活する。そして謎の少女・クララの正体とは……?
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posted at 18:14:23
基本的には作者の好きなものを詰め込んだホラー作品であり、不穏な雰囲気を漂わせながら複数視点で描かれる様々な出来事がやがて大破局に繋がる王道展開自体は嫌いではないものの、いかんせんキャラが多すぎて一人一人の掘り下げが甘いためか、イマイチ物語に乗れなかったのが残念。
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posted at 18:15:45
加えて終盤で明かされる意外な真相も駆け足かつ伏線不足の感が否めず、あまり効果を上げられていないように思える。設定自体は好みだっただけに非情に勿体ない作品である。
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posted at 18:16:29
風見潤「オニ伝説幽霊事件」読了。今は亡き画家にかけられた疑惑の真相を追って巨大迷路を持つ城のようなホテルを訪れた麻衣子は、そこで連続殺人に巻き込まれる。更に犯人によってホテルに閉じ込めれた状況の中で立て続けに死体が消失、それから数時間後に死体の一つが全く別の場所で見付かって……。
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posted at 18:17:03
京都探偵局シリーズの一作。複数視点から事件が描かれる構成自体はシリーズの他作品にもあったが、本作の場合、それにきちんと必然性があるのがいい。しかもそれがある一発ネタから逆算して作られたものだというのだから堪らない。
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posted at 18:17:34
また読了後、作者がこの仕掛けを成立させるために色々苦心していることが分かるのもポイント高し。一部強引な点もなくはないが、ここまでやってくれたなら申し分ない佳作である。
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posted at 18:17:53