麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年04月30日(日)
風見潤「秋の飛鳥路幽霊事件」読了。飛鳥地方にある遺跡の中で発見された女優の全裸死体。その側では醍醐玲子がナイフを手に気を失っていた。しかも現場までの地面には被害者と玲子の足跡以外残されていなかったという。玲子の窮地を救うべく駆けつけた麻衣子だったが、その直後に第二の殺人が――。
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posted at 09:33:04
幽霊事件シリーズの一作。遺跡の中で発見された女優の全裸死体に足跡なき殺人と冒頭から魅力的な謎が示されるが、それをメインの謎だと思って読むと中盤であっさり解かれてしまうので人によっては少々肩すかしを覚えるかもしれない。
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posted at 09:33:48
しかしながらそれも作者の計算の内であり、そこから一筋縄ではいかない犯人当てにしてやろうという作者の意気込みが窺える。また使われるトリックはどれも初歩的なものながらバランス良く配置されており、突出したものはないが最後までテンポ良く読める作品である。
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posted at 09:34:24
風見潤「東京・京都二重誘拐幽霊事件」読了。一九八七年四月、推理作家・万里小路さくらの妹すみれが誘拐される事件が起こった。事件は何故かさくらの小説通りに展開し、幾つかの謎を残したまま終息した。それから十年の月日が流れ、再び同じ事件が繰り返される――。
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posted at 19:31:58
幽霊事件シリーズの一作。十年前に小説通りに起きた誘拐事件が十年の時を経て繰り返される謎、それに作者・風見潤と探偵役の水谷麻衣子が挑む展開もさることながら第一部と第二部の冒頭に挿入される土屋隆夫「針の誘い」やエラリイ・クイーン「最後の一撃」からの引用文が否応なしに盛り上げてくれる。
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posted at 19:32:16
しかしながら肝心の真相はというと悪い意味で予想の範疇に留まってしまっているのに加え、ある人物の心理を考えると一部矛盾しているように思えるのが難。せっかく謎は面白いのだから、それに相応しい意外性のある真相を用意してほしかった。
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posted at 19:32:37