麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2017年05月17日(水)
深水黎一郎「ストラディヴァリウスを上手に盗む方法」読了。時価十数億の伝説の名器が、若き女性ヴァイオリニストの凱旋コンサート会場から消えた。巨大な密室と化した超満員の音楽ホール。犯人の驚くべき手口とは? 芸術探偵が活躍する表題作の他、作者の処女作「レゾナンス」など二編収録。
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音楽をテーマにしたミステリ、コメディ、純文学の三編を収録した作品集。表題作は最近のミステリでは珍しい不可能状況下のハウダニット一本で勝負した作品で盲点をついたシンプルな真相と芸術探偵だからこそできたスピーディーな解決、そして転んでもただでは起きない犯人の逞しさ(?)が実に印象的。
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森川智喜「バベルノトウ 名探偵三途川理 vs 赤毛そして天使」読了。三人の天使達がもたらした災厄「言語混乱」によりこの世で誰も使っていない言語しか話すことも理解することもできなくなった青年実業家・椿。彼を助けるために呼ばれたのは赤毛の高校生探偵・緋山燃と極悪探偵・三途川理だった。
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posted at 23:08:26
毎回変わった状況の推理劇で楽しませてくれる三途川理シリーズの六作目。本作もまた「この世で誰も使っていない言語しか話すことも理解することもできなくなった人間が介入する推理劇」という面白シチュエーションを扱っているが、そのアプローチの仕方はある意味暗号ミステリに近くなかなか興味深い。
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posted at 23:08:55
だがそれ以上に興味深かったのは中盤で起こる殺人事件でのダイイング・メッセージを巡るやり取りであり、そこで示される可能性はダイイング・メッセージの新機軸と言っていいだろう。そしてそれをメインに展開してくれれば傑作になったかもしれないのにそうはならなかったのが非常に悔やまれる。
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posted at 23:09:51