麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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2017年12月14日(木)
伊坂幸太郎「ホワイトラビット」読了。仙台の住宅街で発生した人質立てこもり事件。SITが出動するも逃亡不可能な状況下、予想外の要求が炸裂する。息子への、妻への、娘への、オリオン座への(?)愛が交錯し、事態は思わぬ方向に転がっていく――。
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posted at 22:07:38
住宅街で起きた人質立てこもり事件の顛末を様々な人物たちの思惑を絡めながら描いた長編ミステリ。民家の人質立てこもり事件を扱った長編ミステリというと個人的には北村薫の「盤上の敵」を思い出すが、本作もまたそれに勝るとも劣らない仕掛けが盛り込まれている。
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posted at 22:08:24
本作の仕掛けは一見するとかなり無茶なように思えるが、軽妙な語り口と周到に張り巡らした伏線がそれを巧くフォローしている。また途中途中に入る作者による丁寧な状況説明も仕掛けの効果を高めるのに一役買っており、そういう点では倉知淳の某作を彷彿とさせるものがある。
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posted at 22:08:42
個人的に面白いと思ったのはこの事件を別の視点から見てみた場合、島田荘司作品のような奇っ怪な状況になることであり、あえてそうしなかったところに本格ミステリ作家とエンタメ作家の違いが見て取れるようでなかなか興味深い。とはいえ本作が本格ミステリ的側面から見ても充分傑作なのは間違いない。
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posted at 22:08:52
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