麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2018年06月26日
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2018年06月26日(火)
三津田信三「碆霊の如き祀るもの」読了。断崖に閉ざされた海辺の村に纏わる四つの怪談。その怪談の内容をなぞるように起こる連続殺人事件。一人目は竹林の迷路の中で餓死、そして二人目は物見櫓から墜落し海中に消えた。どこか辻褄が合わないもどかしさの中で刀城言耶がたどり着いた「解釈」とは?
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posted at 13:39:04
刀城言耶シリーズの長編七作目。四つの怪談をなぞるような連続殺人事件の謎に刀城言耶が挑む本作は事件が起こるのが二百頁過ぎてからというスローペースながら、一度事件が起こってからはそれまでの展開が嘘のように矢継ぎ早に不可能犯罪が発生し、読者をいいように翻弄してくれる。
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posted at 13:39:25
ミステリとしては事件の構図が村の秘密と有機的に繋がっている点もさることながら何より最後に明かされる壮大かつ人間性を無視した動機に空恐ろしさを覚える。また個々の事件としては何気ないエピソードが第一の事件の意外なヒントとなる点、第二の事件のミステリ読みならニヤリとする伏線などがいい。
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posted at 13:39:42
シリーズではお馴染みの、次々と容疑者が浮かんでは消える怒濤の推理のビルド&スクラップも健在で、ミステリ読みがこの刀城言耶シリーズに求める高いハードルを軽々と超えてみせた傑作と言っていいだろう。
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posted at 13:40:11
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