麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2018年12月27日
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2018年12月27日(木)
中町信「Sの悲劇」読了。独信寮の管理人をする勝子のもとにある日突然妹が訪ねてきた。だが、その妹は勝子の留守中に何者かに撲殺されてしまった。Sというダイイング・メッセージを残して……。表題作のほか、美人作家が密室で半裸姿で殺されているのが見付かる「裸の密室」など全七編収録。
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posted at 23:26:02
作者初のミステリ短編集。収録作にはいずれも作者の作品にはお馴染みの要素が盛り込まれており、そういう意味では中町信という作家を知るのに打ってつけの内容と言えるかもしれない。ベストは「裸の密室」で、作者が好んで使う例の仕掛けとエロジック(!)の融合が実に巧く決まっている。
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posted at 23:26:31
次点は教習所を舞台に自動車の密室殺人を扱った「動く密室」で、堂々と書かれているのにそれと気付かせないあるシーンの描写がいい。尤もこの二編と表題作に関しては後に「暗闇の殺意」にも収録されており、あえてそれ以外から選ぶなら「カブトムシは殺される」になるだろうか。
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posted at 23:26:41
仕掛け自体はシンプルながらも、それを成立させるための工夫の跡とタイトルにもなっている気付きの面白さが◯。その他「サンチョパンサは笑う」と「312号室の女」はそれぞれ「天啓の殺意」と「模倣の殺意」の一部のトリックと被っているのが難だが、それを知らなければ問題なく楽しめるだろう。
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posted at 23:27:03
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