麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
2019年05月19日(日)
辻真先「殺されてみませんか」読了。『夕刊サン』の記者・可能克郎に持ちかけられた小説の連載企画。克郎は部長の田丸が推薦する作家の野末未来に会いに行くが、その野末は密室状態のトイレの中で何者かに殺されていた。しかも「可能克郎が、殺した」という不可解なダイイング・メッセージを残して。
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posted at 21:42:23
奇妙な密室殺人が描かれる一方で事件の被害者である作家が書いた十編の短編とショートショートが挿入される長編ミステリ。どちらかというと密室殺人よりも短編やショートショートの方がメインの印象が強いが、その短編の大半がいかにもオヤジ趣味な下ネタばかりなのでかなり人を選ぶかもしれない。
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posted at 21:42:56
逆にショートショートになるとその辺は控えめなので純粋にブラックユーモア物として楽しめるだろう。一応ラストで作者が本作の趣向を明らかにしているが正直全体の作り込みが甘いためにどうしても取って付けた感は否めない。本作は作者の持ち味であるサービス精神ぶりが空回りしてしまった作品である。
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posted at 21:43:18
手代木正太郎「楽園追放 mission.0」読了。ナノハザードにより廃墟と化した地球。電脳世界・ディーヴァで捜査官となったアンジェラは先輩であるメットと組まされることとなった。その直後、ディーヴァにあらゆる人間たち、構造物、メモリを食い荒らす悪性プログラムが襲い掛かる事件が発生して――。
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posted at 21:43:49
映画「楽園追放」のオリジナル前日譚。一言でいえば「楽園追放」のヒロインであるアンジェラができるまでを描いた作品であり、帯にある虚淵玄の「こんな体験をしてたんなら、そりゃガッツのある子になりますよアンジェラさん」という言葉にも納得がいく内容に仕上がっている。
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posted at 21:44:15
物語が完全にSFに移行しても作者らしいバトル描写が健在な一方で、もう一つの作者らしい愛の描写が他作品とは異なるのが興味深い。ラストの捻りに関しては登場人物の少なさが完全に裏目に出てしまってそれほど意外性がないのが難だが、少なくとも前日譚としての期待にはきちんと応えた作品である。
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posted at 21:45:56