麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
Favolog ホーム
» @mysteryEQ
» 2019年05月29日
並び順 : 新→古 | 古→新
2019年05月29日(水)
エラリー・クイーン「顔」読了。エラリーを訪れた若い女優は彼に重大な告白をした。往年の名歌手グローリー・ギルドの夫・アーマンドから殺害計画を打ち明けられたというのだ。そしてある日グローリーが何者かに心臓を撃ち抜かれ殺害される。彼女が死に際に残された文字はたった一語「顔」だった。
タグ:
posted at 12:00:29
クイーン後期の長編ミステリ。男女の色恋沙汰、ダイイング・メッセージ、裁判という本作に詰め込まれた要素から同じくクイーンの某作を思い出す人もいるかもしれないが某作が完璧な計画のもとで行われた犯罪であるのに対し本作は度重なるイレギュラーに振り回される計画犯罪を描いているのが興味深い。
タグ:
posted at 12:00:41
そしてそれによって二転三転するプロットの面白さとイレギュラーへの対応に迫られる犯人側のドラマが同時に堪能できるのは○。また作者による執拗なミスディレクションが最終的にエラリーを始めとした登場人物たちに残酷な現実を突き付けるようになる点も秀逸の一言に尽きる。
タグ:
posted at 12:00:51
故にラストのクイーン警視の存在が救いとして際立つのが実に心憎い。本作は笹沢左保作品を彷彿とさせる男女の情念を周到にプロットに組み込んだダイイング・メッセージ物の秀作である。
タグ:
posted at 12:00:58
スポンサーリンク