麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2019年09月07日
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2019年09月07日(土)
エラリー・クイーン「フォックス家の殺人」読了。戦場帰りのデイヴィー・フォックス大尉はある夜、無意識のうちに妻の首を絞めようとした。戦争の異常体験が十二年前、大尉の父が母を毒殺した事件の記憶を呼び覚ましたのか? 思いあまった大尉と妻はエラリーに過去の事件の再調査を依頼する。
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posted at 20:39:38
架空の町ライツヴィルを舞台にした二作目。いわゆる回想の殺人を扱った本作はエラリーが出てこない序盤がやや退屈なきらいがあるものの、エラリーが再調査に乗り出して以降はかつて事件が起きた家で当時の再現をしたり新たな事件が起きたりとミステリ好きの興味を惹く展開が適度に起きるのがいい。
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posted at 20:39:50
とはいえ本作のミステリとしての最大の見所は過去の事件よりも現代で起きたある事件に纏わるロジックであり、特殊なシチュエーションを活かした人間心理と相俟ってその切れ味にはつくづく感心させられる。
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posted at 20:40:16
一方、過去の事件の真相に関しては前述のロジックを見せられた後だと若干見劣りがするかもしれないが、それでも註釈付きの一部の手がかりにはクイーンらしい巧さを見出だすことができるだろう。本作は前作「災厄の町」とはまた違った毒殺物の佳作である。
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posted at 20:40:24
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