麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
Favolog ホーム
» @mysteryEQ
» 2019年11月02日
並び順 : 新→古 | 古→新
2019年11月02日(土)
辻真先「孔明推理綺譚 幻説五丈原」読了。孔明と司馬仲達が対峙する五丈原で次々と起こる奇怪な事件。密室で矢に射殺された娼婦、龍となって飛翔する美女――頭脳明晰、沈着冷静な孔明が忠臣・姜維と共に怪事件の謎に挑む。そして事件の裏には孔明さえ予想できなかった意外な人物の存在が……。
タグ:
posted at 18:29:17
「孔明を探偵にしたミステリー」という注文で書かれた歴史本格ミステリ。本作でまず興味深いのは孔明と司馬仲達が今まさに臨戦態勢で睨み合っている五丈原を舞台にしている点であり、五丈原で起こる事件の数々は探偵役の孔明によって解明されはするものの、あいにく本作の主眼はそこではない。
タグ:
posted at 18:29:37
主眼は孔明と司馬仲達の間で繰り広げられる謀略劇であり、事件はあくまでそれに付随して起きたものに過ぎない。だからこそ孔明が探偵役でなければいけないわけで、ただの趣向で終わらせず、きっちり探偵役としての必然性を用意した点には全くもって恐れ入る。
タグ:
posted at 18:29:47
それでいて“意外な犯人”に関しても抜かりがなく、プロットの中に巧みに隠されていたその正体には思わず唸らされることだろう。本作は個々の事件の真相よりもその裏に隠された企みにこそ見るべきところがある、歴史ミステリの佳作である。
タグ:
posted at 18:30:02
スポンサーリンク