麻里邑圭人
- いいね数 9,797/10,375
- フォロー 1,028 フォロワー 1,647 ツイート 91,937
- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
Favolog ホーム
» @mysteryEQ
» 2020年01月30日
並び順 : 新→古 | 古→新
2020年01月30日(木)
竹本健治「狐火の辻」読了。「手を返せ」と言いながら襲ってくる黒マントの怨霊。過去の轢き逃げ事件の現場に現れる幽霊。撥ねられた被害者が消えてしまった人身事故。誰かが誰かを尾行している要素を含んだ幾つかの話……湯河原を中心に広がっている怪談から天才棋士・牧場智久は何を見出だすのか?
タグ:
posted at 23:31:21
竹本作品ではお馴染みの探偵役・牧場智久が登場する本作の帯を見ると「『涙香迷宮』の流れを汲む、幻惑のサスペンス・ミステリ」とあるが、怪談の出所を探るその内容はどちらかというと同じく怪談もとい都市伝説の出所を探る「将棋殺人事件」を彷彿とさせるものがある(実際、作中に言及あり)。
タグ:
posted at 23:31:36
登場人物の一人が語るように本作の展開は実に「あやふやで、切れ切れで、とりとめがな」く、その幻惑感こそ、この作者にしか書けない魅力と言っていいだろう。但しその幻惑感に対し事件の真相の方はそこまで魅力的とは言い難いのがやや残念だが、それさえ割り切れば充分に楽しめる作品である。
タグ:
posted at 23:31:47
スポンサーリンク