麻里邑圭人
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- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2020年02月08日
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2020年02月08日(土)
門前典之「エンデンジャード・トリック」読了。 百白荘のゲストハウス・キューブハウスから施工業者が転落して死亡した。翌年、本館で設計者の首吊り死体が発見される。そして五年後、キューブハウスには多くの客が集まっていた。その中には二件の未解決事件を解明する依頼を受けた蜘蛛手がいた。
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posted at 09:16:31
ザ・バカミス。作者五年ぶりの新作である本作は主に二つの仕掛けによって構成されているが、そのうちの一つは島田荘司の某作の系譜とも言うべき実に大掛かりなもので、多分作者はデビュー作である「建築屍材」の時と同じ感じで思い付いたんだろうなあ……と考えると何とも微笑ましい気持ちになる。
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posted at 09:17:01
一方もう一つの仕掛けに関しては記述の不自然さやそれをやる必然性の欠如など気になる部分が多く、些か滑っている印象が否めないが、あえて用意されている「読者への挑戦状」のハッタリぶりは嫌いではない。ただ個人的にはこの手の仕掛けは作者には向いていないように感じる。
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posted at 09:17:11
全体的にみれば本作の仕掛けはトリックのためのトリックであり好みが大きく分かれる反面、タイトルに込められた意味(エンデンジャード:英語で「危機に瀕した」)を考えると、作者はあえて現代本格において絶滅危惧種とも言える二つの仕掛けを盛り込んだように思えて色々と考えさせられる作品である。
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posted at 09:17:21
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