麻里邑圭人
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- 現在地 涅槃
- 自己紹介 ミステリ初心者。非実在探偵小説研究会所属。 【好きな作家】飛鳥部勝則/梶龍雄/殊能将之/早坂吝/麻耶雄嵩 【好きな作品】「カルロッツァの翼」「殉教カテリナ車輪」「竹馬男の犯罪」「翼ある闇」「魍魎の匣」 【好きな映画】「キルビルVol.1」「サスペリア」「サンタ・サングレ/聖なる血」「ダークナイト」「リベリオン」
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» 2020年12月09日
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2020年12月09日(水)
天原聖海「ジャッジメント/Q」読了。探偵見習いの僕・二ノ宮鷹史は探偵事務所の昇格試験に臨む過程で幼なじみの霧野優と再会したのも束の間、世間を騒がせる「晒し首連続殺人事件」に巻き込まれてしまう。パワーアップした人工知能・メルクリウスと腐れ縁の友人・四分儀と共に難事件の謎に挑む。
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posted at 09:46:16
第3回講談社BOX新人賞・流水大賞優秀賞を受賞した「ファイナリスト/M」の続編。探偵グランプリに纏わる事件の外側をやり過ぎなまでに描いた前作を清涼院流水とするなら複数の事象を絡ませることで憑き物にも似たある共通した情念を浮き彫りにする本作は差し詰め京極夏彦といったところだろう。
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posted at 09:46:44
物語の後半に不可能犯罪が出てくるものの、ミステリとしてみるとそこまで難易度は高くはなく、どちらかといえば真相に対する説得力と前述した情念を描くことに力が入れられているように感じられる。また終盤、事件の黒幕的人物と主人公が交わすやり取りはあるミステリ的問題を想起させるだろう。
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posted at 09:47:03
前作のような歪さはなくなったのでそこに作者の個性を見出していた読者はやや物足りないかもしれないが、その代わりに本格ミステリとしての説得力が増しただけでなく、終始読者を飽きさせないように展開にも工夫の跡が見られる点は好印象な作品である。
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posted at 09:47:32
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